Claude Code完全ガイド2026
全基本機能・標準エージェント・公式Skills・Pluginsを、地図みたいに一気に見渡す
この記事では、進化しすぎたClaude Codeの全機能を、まるっと網羅します。
正直なところ、2026年のClaude Codeは「ターミナルで動くAIチャット」なんて言葉じゃ、もう説明しきれないんですよね。
それくらい、できることが一気に増えました。
いまのClaude Codeは、リポジトリの中を自分で探索して、要件を整理して、実装計画を立てて、ファイルを編集して、コマンドを実行して、アプリを起動して、その結果を自分の目で観察して、失敗したらまた修正に戻る。
ここまでを、ほとんど一人で回してくれます。
しかも、それだけじゃないんですよね。
作業を複数のエージェントに分け合わせて、独立したGit Worktreeで並列に実装させたり、長時間かかる処理をバックグラウンドで走らせ続けたり、外部サービスからイベントを受け取ったり、成果物をWebページとして公開したりもできます。
つまりClaude Codeは、次の要素をぜんぶ束ねた「エージェント実行基盤」なんです。
- Claudeモデルによる推論
- ファイル、Shell、Web、LSPなどを扱う実行Tool
- 会話履歴、プロジェクトルール、Memoryによるコンテキスト管理
- Permission、Auto mode、Sandbox、Hooksによる安全制御
- Subagent、Agent View、Agent Teams、Dynamic Workflowsによる並列処理
- Skills、Plugins、MCPによる拡張
- CLI、IDE、Desktop、Web、Mobile、CI、SDKをまたぐ実行環境
この記事は、「Claude Codeというシステムが何を持っていて、それぞれの機能をどう使い分ければいいのか」を、頭の中で整理するための地図だと思ってもらえたら嬉しいです。
第1章 Claude Codeを構成する9つのレイヤー
なお、セットアップやガチの活用術はPDFにまとめてます。
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Claude Codeを使いこなすうえで、まず最初につかんでおきたいのが「モデル」「Tool」「Agent」「Skill」「Plugin」の違いなんです。
ここがごちゃっと混ざったままだと、けっこう困ったことになります。
本当はCLAUDE.mdに書くべき内容をHookに書いてしまったり、Permissionでガッチリ止めるべき操作を、Skillの文章でやんわり「お願い」しただけで満足してしまったり。
そういうズレが起きるんですね。
だからこそ、最初にレイヤーを9つに分けて、頭の棚を整理しておきましょう。
1.Claudeモデル(考える頭脳)
Claudeモデルは、いわば「頭脳」です。
コードを読んで、問題を理解して、次に何をやるべきかを考える。
この「考える」部分を担当しているのがモデルなんですね。
代表的なモデルファミリーには、次のものがあります。
- Sonnet
- Opus
- Haiku
- Fable
ただ、ここが勘違いされやすいポイントなんですが、モデル自身が直接ファイルを書き換えたり、コマンドを実行したりするわけじゃないんです。
モデルがやるのは、「このファイルを読みたい」「このコードを変えたい」「テストを走らせたい」と判断するところまで。
その判断を受け取って、実際に手を動かすのは、次に出てくるランタイムのTool呼び出しなんです。
2.Claude Codeランタイム(司令塔)
Claude Codeランタイムは、モデルと実行環境の“あいだ”を取り持つ司令塔です。
主な役割は、こんな感じですね。
- 会話履歴を保存する
- CLAUDE.mdやSkillsを読み込む
- モデルへTool定義を渡す
- Tool呼び出しを実行する
- Permissionを判定する
- Hookを発火させる
- Sandbox制約を適用する
- Subagentを起動する
- コンテキストを圧縮する
- セッションを保存・再開する
面白いのは、まったく同じモデルを使っていても、このランタイムの設定しだいで実際の動き方がガラッと変わる、というところなんです。
「同じ頭脳でも、司令塔の指示で結果が変わる」と思っておくといいですよ。
3.Built-in Tools(手足)
Built-in Toolsは、Claude Code本体に組み込まれた「手足」です。
Claudeはこのツールを通して、こういう行動を取ります。
- ファイルを読む
- ファイルを作る
- 一部分だけ編集する
- ファイル名を検索する
- コード内の文字列を検索する
- Shellコマンドを実行する
- Webを検索する
- Language Serverから型情報を得る
- Subagentを起動する
- 成果物を公開する
もしToolがなかったら、Claudeは「こうしたらどうですか」と口で提案することしかできません。
Toolがあるからこそ、Claudeは「助言するだけのAI」から「実際に手を動かすAI」に変わるんですね。
4.Built-in Subagents(標準の助っ人)
Built-in Subagentsは、最初から積まれている補助エージェントです。
代表的なのは、この3種類。
- Explore
- Plan
- general-purpose
これらはメインの会話とは別のコンテキストで動きます。
「別室で作業してくれる助っ人」みたいなイメージですね。
くわしくは第7章でたっぷり説明します。
5.Custom Subagents(自作の専門職)
Custom Subagentは、あなたやチームが自分で定義する「専門職」のエージェントです。
たとえば、こんな役割を作れます。
- セキュリティレビュー専門Agent
- API設計専門Agent
- テスト作成Agent
- データベース移行Agent
- ドキュメント監査Agent
- パフォーマンス分析Agent
役割、使うモデル、使えるTool、Permission、Memoryあたりを、エージェント単位でこまかく決められるのが強みです。
6.Skills(再利用できる手順書)
Skillは、Claudeに「再利用できる手順書」や「専門知識」を渡す仕組みです。
もしあなたが毎回こんな長い指示を打ち込んでいるなら、それはSkillにする価値がありますよ。
- リリース前の確認手順
- データベース移行の手順
- 社内APIの設計規則
- セキュリティレビューのチェック項目
- アプリケーションの起動方法
- 特定の形式で文書を作る方法
ここで押さえておきたいのは、Skillは新しいToolを増やすものじゃない、という点なんです。
「すでにあるToolを使って、どう仕事を進めるか」をClaudeに教える業務マニュアル。
そういうイメージが、いちばん近いです。
7.Plugins(まとめて配る箱)
Pluginは、複数の拡張要素をひとまとめにして配る「箱」です。
中には、こんなものを同梱できます。
- Skills
- Subagents
- Hooks
- MCP Server設定
- LSP設定
- Monitor
- Theme
- Script
- Executable
注意してほしいのは、Pluginはただのプロンプト集じゃない、という点なんですよね。
ローカルでコードを動かしたり、外部ネットワークにつないだりすることもあります。
だから、ふつうのソフトをインストールするときと同じように、「これ、安全なやつかな?」と中身を確認するクセをつけておきたいところです。
8.MCP(外部とつなぐ共通規格)
MCPは「Model Context Protocol」の略で、Claude Codeを外部サービスやAPI、データベース、業務システムにつなぐための“共通規格”です。
MCP Serverをつなぐと、ClaudeはIssue Tracker、監視サービス、データベース、社内ドキュメントなんかを、直接さわれるようになります。
要するに、「チャットに情報をコピペして貼りつける」というあの地味な手間を、ごっそり減らしてくれるんですね。
9.実行サーフェス(使う場所)
Claude Codeは、ターミナルだけのものじゃありません。
主な実行サーフェス、つまり「使う場所」は、これだけあります。
- Terminal CLI
- VS Code
- JetBrains IDE
- Claude Desktop
- Claude Code on the Web
- Remote Control
- Mobile
- Chrome
- Slack
- GitHub Actions
- GitLab CI/CD
- Claude Agent SDK
どの画面から使っても、基本のエージェントループそのものは同じです。
ただ、使える機能はサーフェスや契約、Providerによって変わってきます。
ここは「同じClaude Codeでも、場所によって“できること”が微妙に違うんだな」と覚えておいてくださいね。
第2章 Claude Codeの基本動作――エージェントループ
Claude Codeの基本動作は、ぐるぐる回る“ループ”としてイメージすると、すごくスッキリします。
流れはこんな感じです。
ユーザーが目的を伝える
↓
必要な情報を集める
↓
次の行動を考える
↓
Toolを選ぶ
↓
Permission・Hook・Sandboxを通過する
↓
ファイル編集やコマンド実行を行う
↓
結果を観察する
↓
テストや実環境で検証する
↓
足りなければ、また調査・修正へ戻る
↓
完了条件を満たしたら終了する
Anthropicの公式説明だと、この流れは大きく次の3段階に整理されています。
- コンテキストを集める
- 行動する
- 結果を検証する
ただ、実際にはこの3段階が「一度だけ」きれいに流れて終わり、というわけじゃないんですよね。
たとえばバグ修正なら、ファイルを読んで、仮説を立てて、テストを走らせて、エラーを見て、別のファイルを読んで、コードを直して、またテストする。
この行ったり来たりの反復こそが、Claude Codeの中心にあります。
だからClaude Codeの品質は、モデルの賢さだけでは決まらないんです。
同じモデルでも、次の条件しだいで成果はけっこう変わってきます。
- 正しいCLAUDE.mdが読み込まれているか
- いらない情報でコンテキストが埋まっていないか
- LSPが使えるか
- テスト環境がちゃんと動くか
- ブラウザやアプリを実際に起動できるか
- Permissionが狭すぎたり、広すぎたりしていないか
- 適切なSubagentに仕事を振れているか
- 完了条件がはっきり示されているか
- 最後に“実物”を確認しているか
ここで、AIコーディングでいちばんよく起きる失敗の話をさせてください。
それは、「コードを生成すること」そのものをゴールにしてしまうことなんです。
本来のゴールは、コードが“存在すること”じゃありません。
- ビルドできる
- テストが通る
- 型エラーがない
- 実際に起動する
- ユーザー操作がちゃんと成立する
- 既存の機能を壊していない
ここまで確認して、はじめて「実装が完了した」と胸を張って言えるんですね。
第3章 モデル、Effort、Fast mode、Advisor
ここからは、「どのモデルを、どのくらいの本気度で動かすか」という話です。
同じClaude Codeでも、ここの選び方で“速さ・お金・仕上がり”が変わってきます。
ぜひ押さえておいてください。
Sonnet(日常のエース)
Sonnetは、毎日の開発でいちばん出番が多い“エース”です。
こういう仕事に向いています。
- ふつうの機能実装
- バグ修正
- テスト作成
- リファクタリング
- ドキュメント作成
- コードベースの調査
速さ、費用、能力のバランスがよくて、たいていの作業はSonnetから始めればOK。
それくらい頼れる存在です。
Opus(難しい局面の相棒)
Opusは、もっと複雑な推論が必要な場面で光ります。
具体的には、こんなときですね。
- アーキテクチャ設計
- 難しい障害調査
- 大規模なリファクタリング
- セキュリティレビュー
- 複数の制約がからむ移行計画
- 最終的な品質レビュー
ただ、小さな文字列の修正とか、単純な検索までOpusにやらせるのは、正直もったいないんですよね。
費用も待ち時間もムダに増えがちなので、そこは使いどころを選びましょう。
Haiku(軽くて速い係)
Haikuは、とにかく速くて安い軽量モデルです。
こういう仕事にピッタリ。
- 単純な検索
- 分類
- 定型的な要約
- ファイル構造の確認
- 小さな変換処理
逆に、難易度の高い設計や、依存関係がゴチャッとからむ実装だと、SonnetやOpusのほうが安定します。
Fable 5(最上位の長距離ランナー)
Fable 5は、2026年7月時点でClaude Codeの最上位に位置づけられているモデルです。
「一回のちょい修正」よりも、こういう“腰を据えた仕事”を想定しています。
- 長時間の自律実行
- 大規模リポジトリの調査
- 曖昧な要件からの設計
- たくさんのファイルにまたがる変更
- 調査・実装・検証を連続してやり切る仕事
- 途中で複数の方針を比べる仕事
ひとつ注意なんですが、Fable 5はどの契約でも自動的に標準モデルになるわけじゃありません。
使いたいときは、自分で明示的に選ぶ必要があります。
あと、サイバーセキュリティや生物学まわりの一部リクエストでは、安全分類によってOpusへ自動フォールバックすることがあります。
2026年7月8日時点のモデルエイリアス
「opus」とか「sonnet」みたいな“あだ名”が、実際にはどのモデルを指すのか。
Anthropic APIでは、2026年7月8日時点で次のように解決されます。
- opus は Opus 4.8
- sonnet は Sonnet 5
- fable は Fable 5
- haiku は最新のHaiku系モデル
ここで、ちょっとした落とし穴があります。
Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWSでは、同じあだ名でも別バージョンを指すことがあるんです。
だからCI、評価、監査みたいに「毎回まったく同じ結果」がほしい場面では、ファミリー名だけじゃなく、完全なModel IDまで固定しておくのがおすすめです。
Defaultモデル(契約でちがう)
「じゃあ、何も指定しなかったら、どのモデルになるの?」という話ですが、これは契約によって変わります。
2026年7月8日時点だと、だいたいこう分かれています。
- Max、Team Premium、Enterprise従量課金、Anthropic API では Opus 4.8
- Pro、Team Standard、EnterpriseのSubscription Seat では Sonnet 5
- Claude Platform on AWS では Opus 4.7
- Bedrock、Google Cloud Agent Platform、Foundry では Sonnet 4.5
組織の管理者がOrganization Defaultを設定している場合は、そっちが優先されます。
ちなみに、Fable 5が自動でDefaultになる契約は、いまのところありません。
Effort(考える量のツマミ)
Effortは、モデルに「どのくらいの推論量を割り当てるか」を決めるツマミです。
- Low:小さくて、はっきりしていて、失敗しても痛くない仕事向け
- Medium:ふつうの実装や、既存パターンに沿った変更向け
- High:複数ファイルを触る実装、複雑なバグ修正、レビュー向け
- Xhigh:大規模な設計、難しい調査、複雑な移行、セキュリティ分析向け
- Max:そのセッションで使える最大級の推論
ただし、ここも勘違いされやすいところなんです。
推論量を増やせば増やすほど正解率が上がる、というわけじゃありません。
単純な仕事だと、逆に過剰な設計をしたり、いらない探索を増やしたりすることもあるんですよね。
Ultracode(深く考える+自動で分業)
Ultracodeは、純粋なモデルAPIのEffort値ではありません。
Claude Code独自の実行設定で、Xhigh相当の深い推論と、必要に応じたDynamic Workflowの自動オーケストレーションを組み合わせたものです。
つまり「一人のClaudeがとことん深く考える」だけじゃなく、問題を複数のSubagentにバラして進める可能性がある、ということですね。
Fast mode(速いOpus)
Fast modeは、能力の低いモデルに切り替える仕組み……ではありません。
ここ、けっこう誤解されがちなので、はっきり言っておきますね。
Fast modeは、Opusを高速な構成で動かして、品質や機能はそのままに、最大でだいたい2.5倍くらいの応答速度をねらうものなんです。
そのかわり、通常のOpusよりトークン単価は高くなります。
向いているのは、こんな場面。
- 緊急の障害対応
- 人が画面の前でやるペアプログラミング
- 短い試行錯誤を高速でくり返す作業
- 応答の待ち時間がボトルネックになるデバッグ
2026年7月時点ではOpus 4.8がFast modeの中心で、SonnetやHaikuでは使いません。
VS Code拡張や、一部の外部Providerでは使えない点にも注意してください。
Advisor(第二の意見をくれる相談役)
Advisorは、メインのモデルが大事な局面で「第二のモデル」に相談する機能です。
たとえば、こんなタイミングで使われます。
- 設計方針を確定する前
- 同じエラーで行き詰まったとき
- 大規模な変更を始める前
- 「完了しました」と宣言する前
- 複数の案から1つを選ぶとき
AdvisorとSubagentは、似ているようでちがいます。
Subagentは、別のコンテキストで“仕事そのもの”を担当します。
いっぽうAdvisorは、メイン会話の全履歴を受け取ったうえで、「その判断、どう思う?」に対する助言を返してくれる相談役なんですね。
AdvisorはまだExperimentalで、Anthropic API側のサーバーToolとして提供されています。
Bedrock、Google Cloud Agent Platform、Microsoft Foundryでは使えません。
第4章 コンテキスト、CLAUDE.md、Rules、Auto Memory
Claude Codeの実力を左右する“最大の要因”のひとつが、このコンテキスト管理なんです。
コンテキストというのは、Claudeが「いま何の仕事をしているのか」を理解するための材料のことですね。
主な中身は、こんなラインナップです。
- ユーザーとの会話
- Claude自身の過去の回答
- CLAUDE.md
- .claude/rules/
- Auto Memory
- 読み込んだファイル
- Toolの実行結果
- Skillの本文
- MCPのTool定義
- Gitの状態
- Subagentが返した結果
- System Prompt
ここで大事なのは、「コンテキストは大きいほど賢くなる」わけじゃない、ということ。
むしろ関係ない情報が多すぎると、肝心の指示が埋もれて、まちがったファイルを参照したり、古い調査結果に引っ張られたりしやすくなるんです。
“情報は多ければ多いほどいい”という発想は、いったん手放しておきましょう。
CLAUDE.md
CLAUDE.mdは、Claudeにずっと渡しておきたい“プロジェクトの前提”を書くMarkdownファイルです。
向いている内容は、このあたり。
- プロジェクトの目的
- 使っている技術
- ディレクトリ構成
- ビルド方法
- テスト方法
- コーディング規約
- アーキテクチャ上の決定
- 変更したら一緒に直すべき関連ファイル
- よくある失敗
- チーム固有のルール
CLAUDE.mdには、適用範囲(Scope)がいくつかあります。
- 組織全体に効く Managed CLAUDE.md
- 自分の全プロジェクトに効く ユーザーCLAUDE.md
- リポジトリで共有する Project CLAUDE.md
- Gitにコミットしない CLAUDE.local.md
CLAUDE.mdは「強制装置」じゃないんです
ここ、すごく大事なので、強めに言いますね。
CLAUDE.mdはSystem Promptではなく、“ユーザーメッセージとして読み込まれるコンテキスト”なんです。
Claudeは内容に従おうとはしますが、100%の強制は保証されません。
だから、次のような「絶対に守らせたい」要件を、CLAUDE.mdの文章だけに書いてはいけないんですね。
- 本番へ絶対に接続しない
- .envを絶対に読まない
- Force Pushを絶対に実行しない
- 秘密鍵を絶対に送信しない
こういうのは、あとで出てくるPermission、Hook、Sandbox、IAMといった“ちゃんと止まる仕組み”で守ります。
.claude/rules/
Rulesは、CLAUDE.mdの内容を分割して、「特定の場所を触るときだけ」読み込ませる仕組みです。
たとえば、こんなふうに分けられます。
.claude/
└── rules/
├── frontend.md
├── backend.md
├── testing.md
├── security.md
└── migrations.md
API関連のファイルを編集するときだけAPIルールを読み込んで、フロント作業中にはMigrationルールを読み込まない。
そういう“出し分け”ができるんですね。
これをやると、常にコンテキストへ入っている情報を減らせるので、Claudeの集中力が保ちやすくなります。
Auto Memory
Auto Memoryは、Claudeが作業を通して気づいたことを、自動でメモしておいてくれる仕組みです。
たとえば、こんな情報がメモ対象になります。
- このプロジェクトはnpmじゃなくてpnpmを使う
- APIテストにはRedisが必要
- 特定のBuildコマンドが必要
- よく起きるエラーと、その解決方法
- ユーザーが好む実装の方針
- 過去の修正で判明した注意点
Auto Memoryはリポジトリ単位で共有されて、同じリポジトリのWorktreeでも使われます。
起動時に読み込まれるのは、先頭200行または25KBまで。
中身はふつうのMarkdownなので、あとから自分で確認・編集・削除できますよ。
Auto Compaction
会話が長くなって、コンテキストの上限に近づいてくると、Claude Codeは過去の会話やTool結果を“要約”しはじめます。
これがAuto Compactionです。
要約されたあとも、重要な決定や、やりかけの作業は残るんですが、こまかいディテールは消えてしまう可能性があります。
だから、長く必要になりそうな事実は、会話の中だけに置きっぱなしにしないでください。
こういう場所に移しておくのが安全です。
- CLAUDE.md
- Auto Memory
- Skill
- プロジェクトのドキュメント
- Task List
それと、まったく別の仕事に移るときは、同じ長い会話を使い続けるより、新しい会話に切り替えるほうがいいですよ。
第5章 Claude CodeのBuilt-in Tools全42種
2026年7月8日時点の公式Tool Referenceには、42種類のBuilt-in Toolが載っています。
ぜんぶ暗記する必要はありませんよ。
「どんな道具箱があるのか」をざっと眺めておくだけで、Claudeの動きがぐっと読めるようになります。
ひとつ前提を言っておくと、42種類ぜんぶが、どの契約・どのProvider・どのOSでも使えるわけじゃありません。
実際に使えるToolのセットは、環境や設定、Plugin、MCPによって変わります。
ファイルとコードを扱うTool
Readファイルの中身を読み取る、いちばん基本のToolです。
実装の前に調査したり、設定を確認したりするとき、たいていここから始まります。
Write新しいファイルを作るか、既存ファイルをまるごと上書きします。
新規ドキュメントや設定ファイル、スクリプトを作るのに向いています。
Edit既存ファイルの“一部分だけ”を書き換えます。
基本は「古い文字列」と「新しい文字列」をきっちり対応させて置換するので、あいまいなパッチより事故が起きにくいんです。
Globファイル名やパスのパターンから、対象ファイルを探します。
拡張子やディレクトリ、命名規則を使った探索が得意です。
Grepファイルの中身を、文字列や正規表現で検索します。
関数名、APIパス、設定値、エラーメッセージなんかを探すときの定番ですね。
NotebookEditJupyter NotebookのCellを、追加・置換・削除します。
NotebookのJSONを直接いじるより、Cell単位で安全に扱えます。
LSPLanguage Server Protocolを使った“コード知能”を提供します。
主に、こんなことができます。
- 定義へ移動する
- 参照箇所を探す
- 型情報を取得する
- Symbolを検索する
- 型エラーや警告を確認する
- 呼び出し関係を調べる
これを使うには、対象言語のLSP PluginとLanguage Server本体が必要になります。
Shellとプロセスを扱うTool
BashPOSIX系のShellコマンドを実行します。
Git、パッケージマネージャ、テストランナー、ビルドツール、Dockerなど、ターミナルでできることをClaudeが扱えるようになります。
PowerShellPowerShellをそのまま実行します。
Windows固有の操作や、PowerShellスクリプトを使うプロジェクトに向いています。
Monitorコマンドやログを“ずっと監視”します。
ふつうのShell実行が「一回動かして結果を返す」のに対して、Monitorは新しい出力が出るたびにClaudeへ送り続けてくれます。
たとえば、こんな使い方ができます。
- アプリのログを監視する
- CIの状態を定期的に確認する
- ディレクトリの変更を監視する
- 長時間のプロセスを観察する
- WebSocketのイベントを受け取る
計画とWorktreeを扱うTool
EnterPlanMode / ExitPlanModePlan modeは、実装の前に“読み取り中心”で調査と設計を進めるモードです。
いきなり書き始めずに、まず地図を描いてから動く、というイメージですね。
EnterWorktree / ExitWorktreeGit Worktreeを作ったり、そこへ移動したりして、別の作業ツリーで変更できるようにします。
AgentとWorkflowを扱うTool
Agent別のコンテキストを持つSubagentを起動します。
WorkflowJavaScriptで組んだDynamic Workflowを実行します。
SendMessageAgent Teamの仲間へ連絡したり、いったん終わったSubagentを“もう一度”動かしたりします。
ReportFindingsコードレビューの結果を、ファイル・問題の概要・失敗シナリオといった構造化された形で表示します。
SkillSkillを、いまのメイン会話の中で実行します。
Taskを扱うTool
TaskCreate / TaskGet / TaskList / TaskUpdate / TaskStopこれが現行のタスク管理機能です。
作って、見て、一覧して、更新して、止める。
この一連のタスク運用が、ここで回せます。
TaskOutputこちらは非推奨(deprecated)になっていて、いまは「出力ファイルをReadする」やり方へ移行しています。
TodoWriteこれも新しいTask系Toolへ置き換えられていて、標準では無効になっています。
セッション内スケジュールTool
CronCreate / CronDelete / CronListいまのセッションの中で、単発または繰り返しの処理を予約します。
ScheduleWakeupClaudeが「次に自分で動く時刻」を決めるために使う、ちょっと内部寄りのToolです。
WebとMCPを扱うTool
WebSearchWebを検索します。
WebFetch指定したページの中身を取得します。
ListMcpResourcesTool / ReadMcpResourceToolMCPが公開しているリソースを一覧したり、読み取ったりします。
ToolSearch大量のMCP Toolを起動時に“ぜんぶ”コンテキストへ読み込むのではなく、必要になったToolだけを検索してロードします。
MCPが増えた企業環境では、このToolSearchがあるかないかで、コンテキストの費用とTool選びの精度が大きく変わります。
WaitForMcpServersMCP Serverの準備が整うのを待ちます。
ユーザー対話とクラウド連携Tool
AskUserQuestion選択式の質問を出して、要件や判断を確認します。
Permission Dialog(許可の確認)とは別のしくみです。
PushNotificationデスクトップ通知や、Remote Control接続中のスマホ通知を送ります。
RemoteTriggerClaude.ai上のRoutineを作ったり、更新したり、実行したりします。
SendUserFile生成したファイルを、Remote ControlやCloud Clientへ送ります。
ShareOnboardingGuideチーム向けのOnboarding Guideを公開して、共有リンクを作ります。
ArtifactHTMLやMarkdownを、Claude.ai上の“プライベートなインタラクティブページ”として公開します。
以上が、42種類のBuilt-in Toolです。
最後にひとつ、大事な注意を。
Tool単位のPermissionだけでは、OSレベルの“完全な隔離”にはならないんです。
たとえばEdit Toolを禁止していても、BashからPythonスクリプトを動かせば、間接的にファイルを変更できてしまう場合があります。
本当に守りたい機密ファイルは、Sandbox、Container、VM、OSのPermissionまで合わせて使うのが鉄則です。
第6章 Session、Checkpoint、Branch、Fork、Worktree
Claude Codeは、会話・Tool呼び出し・結果・ファイル編集などを、まとめて「Session」として保存しています。
ローカルのセッションは、たいてい ~/.claude/projects/ の下に、JSONLファイルとして残ります。
これがあるおかげで、こんなことができるんです。
- 過去の作業を再開する
- 別の方向へ会話を分岐する
- Tool実行の履歴を確認する
- Background Agentへ接続する
- 過去の編集地点へ戻る
さらにClaude Codeは、ファイルを変更する前に“スナップショット”も保存していて、Checkpointから戻せるようにしています。
Checkpoint
Checkpointは、Claude Codeがやったファイル編集を“元に戻す”仕組みです。
戻し方も、何通りかあります。
- コードだけ戻す
- 会話だけ戻す
- コードと会話を両方戻す
- 特定の地点までを要約して、そこから続ける
ただし、ここは強めに言っておきたいんですが、CheckpointはGitやBackupの代わりにはなりません。
次のような“副作用”は、ふつう元に戻らないんです。
- Bashスクリプトが変更したファイル
- データベースの更新
- 外部APIの呼び出し
- Git Push
- パッケージの公開
- クラウドリソースの変更
- 本番へのDeploy
大事な作業のときは、Git Commit、Databaseのトランザクション、Infrastructure as Code、Backupを一緒に使ってくださいね。
Conversation Branch
Conversation Branchは、いまの会話をその地点から複製して、別の案を試す仕組みです。
Git Branchとは、別ものですよ。
たとえば「いまの設計案は残したまま、別の認証方式も試してみたい」というとき、そのために使えます。
Fork
Forkは、いまの会話“まるごと”を引き継ぐBackground Subagentです。
ふつうのNamed Subagentは、新しいコンテキストで、限定された仕事を始めます。
いっぽうForkは、親の会話の履歴を丸ごと受け継ぐので、「ここまでの議論を全部わかったうえで、別案を調べる」みたいな“わき道の調査”に向いています。
Worktree
Worktreeは、Gitの作業ツリーを切り離す仕組みです。
複数のAgentを同じリポジトリで動かすとき、みんなで同じCheckoutを共有すると、こんな問題が起きます。
- 一方のAgentが、もう一方の変更を上書きしてしまう
- 未コミットの変更が混ざる
- テスト結果が、別Agentの変更に影響される
- どのAgentの修正なのか、わからなくなる
Worktreeを使えば、それぞれのAgentが独立したファイルシステムのビューとBranchを持てます。
ただし、Worktreeが切り分けてくれるのは“ファイル編集”のほうです。
Agent同士の連絡やタスク調整は、このあと出てくるAgent TeamsやWorkflowの担当になります。
第7章 標準で積まれているデフォルトエージェント
Claude Codeには、あなたが自分で定義しなくても、すぐ使える標準のSubagentがあります。
Explore(探索専門・読み取りだけ)
Exploreは、コードベースの探索に特化した、読み取り専用のAgentです。
主に、こんなときに使います。
- ファイルを探す
- 関数やClassの定義を探す
- プロジェクトの構造を把握する
- 特定機能の実装箇所を調べる
- 依存関係を確認する
WriteやEditは許可されていません。
探索の結果を別コンテキストに閉じ込めて、メイン会話には“必要な結論だけ”を返してくれるので、大量の検索結果でメインが散らからずに済むんです。
ちなみに2026年7月時点のExploreは、いつもHaikuを使うわけじゃありません。
v2.1.198以降はメイン会話のモデルを引き継いで、Anthropic APIでは最大Opusまでに制限されます。
探索の範囲は、quick、medium、very thoroughといった“強度”で指定できます。
Plan(計画のための調査役)
Planは、Plan modeのあいだにコードベースを調べる、読み取り専用のAgentです。
実装の前に、こんな情報を集めてくれます。
- 変更の対象
- 依存関係
- 既存のパターン
- テストの構成
- 影響範囲
- 必要なMigration
Plan Agentが探索を別コンテキストでやってくれるので、メイン会話は“読み取り専用の状態”を保ちつつ、計画に必要な情報だけを受け取れます。
general-purpose(探索も実行もこなす万能型)
general-purposeは、探索と実行の“両方”が必要な、複雑な仕事に使われます。
使えるToolは原則ぜんぶで、こんな処理を担当できます。
- 複数段階の調査
- ファイル編集
- コマンド実行
- テスト
- 結果の解釈
- 追加の修正
ここでひとつ補足を。
ExploreとPlanは“使い切り”のAgentで、再開用のAgent IDを返しません。
あとから続きを頼みたいときは、general-purposeか、自作のCustom Subagentを使ってくださいね。
そのほかの補助Agent
Claude Codeには、特定の用途向けの補助Agentもあります。
statusline-setupステータスライン設定を手伝ってくれる、SonnetのAgentです。
claude-code-guideClaude Codeの機能についての質問に答えてくれる、HaikuのAgentです。
これらはたいてい自動で呼ばれるので、あなたが強く意識する必要はありません。
ExploreとPlanの、見落としがちな制約
ExploreとPlanは、速さと費用を抑えるために、ふつうのCustom Agentとは“起動の仕方”がちょっと違います。
- CLAUDE.mdを読み込まない
- 親Session開始時のGit Statusを読み込まない
だから、プロジェクト固有の細かいルールをきっちり守らせたい調査では、Custom Agentを作ったほうが向いています。
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