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Opus 5.5 で Copilot PowerPoint が進化:コンサルタント品質の資料を作成する 7 ステップ

@taku_ai_case
日本語2026年9月29日
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TL;DR

本ガイドでは、Microsoft Copilot PowerPoint で Claude Opus 5.5 を活用し、カスタムテンプレートと登録済みスキルを駆使して、プロフェッショナルなコンサルタント品質のビジネス資料を生成するための 7 ステップワークフローを詳しく解説します。

ついに、テンプレートが完成!!

CopilotのPowerPointは、もう「AIっぽい資料」しか作れない道具ではありません。

モデルにClaude Opus 5.5を選び、AIが書きやすいテンプレートを先に渡す。これで、KPIのカード、推移グラフ、経営の論点、施策のステップが並ぶ27枚の経営会議資料が、自分のテンプレートの見た目で出てきました。

Copilotが作った27枚のうちの1枚。数値はテンプレートの見本用に用意したサンプル値です。

たく|ガチのCopilot達人 - inline image

少し前までは違いました。Copilotに「報告資料を作って」と頼むと、中央にタイトル、その下に箇条書きが5行。どこかで見た配色に、意味の薄いイラストが1枚。

「これなら自分で作ったほうが早い」。そう思って、Copilotのボタンを押さなくなった人は多いはずです。

この残念さ、僕もずっと感じていました。会議に出せる資料にするまで直していると、結局ゼロから作るのと時間が変わらない。

たとえるなら、腕のいいデザイナーに、会社の過去資料を1枚も見せずに発注していたさようなものです。腕があっても、会社の「いつもの形」は知りません。だから平均的な形で返ってきます。

変わったのは、Copilotの腕と、こちらが渡す「見本」の両方です。

この記事では、テンプレートの作り方から、Copilotに頼んで資料が出てくるまでの7工程を、実際の画面で全部公開します。読み終える頃には、明日の資料づくりで最初に開くファイルが決まっているはずです。では、始めます。

※本記事は2026年9月30日時点のMicrosoft公式公開情報(Microsoft Copilot Blog、Microsoft Support、Microsoft Learn)と、僕のPowerPoint画面に基づきます。表示や提供状況は契約とテナント(会社の契約単位)によって異なります。

第1章:CopilotのスライドがAIっぽくなる3つの原因

まず、なぜ「AIっぽさ」が出ていたのかを分解します。原因が分かると、直す場所もはっきりします。

原因①:見本を渡していない

Microsoft Supportの「Copilotでプレゼンテーションをブランドに合わせる」ページに、はっきり書かれています。Copilotはテンプレートの中のサンプルスライドを主な手がかりにして作り、サンプルが少ないとスライドマスターに頼るため、ありきたりなレイアウトになりやすい。

白紙から頼めば、Copilotは「平均的な資料」を思い浮かべて作ります。AIっぽさの正体は、この平均値です。

原因②:モデルが資料づくりに向いていなかった

Copilotの裏で動くAIモデルは、ここ数か月で入れ替わりました。Microsoftは7月にClaude Opus 5をPowerPointのモデル選択に加え、「より洗練された見た目、創造的なレイアウト、スライドの余白の使い方」を改善点に挙げています。

そして9月22日、Microsoft Copilot Blogで、Claude Opus 5.5がWord、Excel、PowerPointなどに順次提供されると発表されました。

原因③:作り方の手順を毎回説明していた

枚数はどうするか、どの図を使うか、数字の出典をどう書くか。これを毎回チャットに書くのは大変です。書かなければ、Copilotは毎回違う手順で作ります。

ここまでで、見本・モデル・手順の3つが足りていなかったことが見えました。次は、その3つをどう埋めたかです。

第2章:覚醒の正体は3つの部品 ── Opus 5.5・スキル・テンプレート

はっきり言います。コンサル品質の資料は、上手な指示文からは生まれません。部品をそろえた結果として出てきます。

部品①:Claude Opus 5.5(考えて書く担当)

PowerPointのCopilotウィンドウ右上で、使うモデルを選べます。僕の画面では「Opus 5.5」が選べる状態です。

たく|ガチのCopilot達人 - inline image

僕のPowerPoint(Web版)の画面。表紙は自作テンプレートの1枚目。

公式の案内では、PowerPointでモデルを切り替えられるのは法人向けのCopilot契約です。また、選んだモデルはPowerPointを閉じると「自動」に戻ります。開くたびに確認する習慣をつけると安心です。

部品②:スキル(作り方の手順を覚えさせる担当)

9月23日、PowerPoint(Web版)のCopilotに、自分で作ったスキルを登録できる機能が入りました。スキルは、Copilotに「この手順で作って」を覚えさせておく仕組みです。

一度登録すれば、毎回の長い説明がいらなくなります。「+」から選ぶか、「@スキル名」と打つだけで呼び出せます。

部品③:テンプレートとブランドキット(見た目を決める担当)

会社で契約していれば、ブランドキットという機能で、ロゴ・色・フォント・テンプレートをまとめて配れます。必要なのはMicrosoft Copilotの有料ライセンスで、管理者が指定した担当者がキットを作る仕組みです。

僕は個人契約なので、ブランドキットは画面に出ません。その代わりに使うのが、自作テンプレートです。公式も、テンプレートを開いてから頼めば、Copilotはそのデザインとレイアウトを引き継ぐと案内しています。

会社ならブランドキット、個人ならテンプレート。どちらでも「見本を先に渡す」という芯は同じです。

第3章:AIが書きやすいテンプレートを作る5つの工夫

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。人が見て美しいテンプレートと、AIが使いこなせるテンプレートは、少し違います。

僕が作ったのは、朱色を主役にした150枚のテンプレートです。

たく|ガチのCopilot達人 - inline image

表紙、目次、章扉、カード、ステップ。1枚ごとに役割が違う。

工夫①:型の種類を増やす

グラフ、ファネル、ヒートマップ、2×2、ロードマップ、ガント、比較表。見本の種類が、そのままCopilotの引き出しになります。

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見本が少ないと、Copilotは箇条書きに逃げる。150枚あると、内容に合う形を選べる。

工夫②:仮文で「何を書く場所か」を示す

どのスライドにも「タイトル」「サブタイトル(リード文)を入力します」「本文を入力」といった仮文を入れています。空欄より、何を書くかが文字で書いてある方が、Copilotは迷いません。

工夫③:見出しの下に、結論を書く枠を固定する

全ページの見出しの下に、枠で囲ったリード文の場所を置きました。「このスライドで伝えたい結論を2〜3行で書きます」と仮文で指示しています。コンサル資料らしさは、この「1枚1結論」から生まれます。

工夫④:色に役割を決める

主役の朱色、段階を示す中間色、淡い地の色。色の役割が決まっていると、Copilotが色を勝手に増やしません。明るい色の上には濃い文字、濃い色の上には白い文字、という組み合わせもテンプレートの中でそろえてあります。

工夫⑤:フォントとサイズを固定する

フォントはメイリオ、見出しと本文の大きさも見本の中で決めています。見本ごとに文字の大きさがそろっていれば、出来上がった資料のページごとに文字の大きさがばらつくことも防ぎやすくなります。

5つに共通するのは、「Copilotに考えさせる部分」を減らすことです。考えなくていい部分をテンプレートが引き受けるほど、Copilotは中身に集中できます。

第4章:実際の画面で追う7工程

ここからが本番です。プログラミングは一切いりません。PowerPointを開いて、画面の順に進めるだけです。

STEP1:テンプレートを開いて、モデルを選ぶ

テンプレートのファイルを複製して開きます。元のテンプレートを直接書き換えないためです。右上のCopilotを開き、「編集を許可する」がオンになっていること、モデルがOpus 5.5になっていることを確かめます。

STEP2:スキルを登録する

Copilotの「+」から「スキルの選択」に進み、カスタムスキルを追加します。手動で作る場合は、名前・説明・手順の3つを書きます。

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説明には「いつ使うスキルか」、手順には「どの順番で作るか」を書く。説明と手順は、それぞれ1,024字まで。

字数に上限があるので、要点を絞って書くのがコツです。

STEP3:登録されたか確かめる

登録したスキルが一覧に出て、スイッチがオンになっていれば完了。

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STEP4:スキルを呼び出す

入力欄の「+」から「スキルの選択」を開くと、最初から入っているスキルと並んで、自分のスキルが表示されます。

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「このプレゼンテーションのレビュー」「質問に備える」は最初から入っているスキル。自作スキルも同じ場所から呼べる。

STEP5:依頼を送る

依頼文は「資料の条件」と「素材」の2つに分けて書きます。数字や決定事項は、依頼文にそのまま貼ります。自分の仕事で使えるよう、形を整えた例を紹介します。

@(自分のスキル名) 開いているテンプレートを使って、経営会議向けの報告資料「(資料名)」を作ってください。

■資料の条件 ・種類:報告(経営会議資料) ・読む人:経営陣(社内向け) ・発表時間:30分 ・結論:(一番伝えたいことを1文で) ・章立て:(章の名前を順番に)

■素材(数値はこのとおりに使い、ここに無い数値は作らない) 【章1】(数字と事実を箇条書きで) 【章2】(数字と事実を箇条書きで)

■お願い ・数値の出典はスライドの注記に「※出所:〜」で入れる

「ここに無い数値は作らない」の1行は、Copilotがもっともらしい数字を足してしまうのを防ぐための一文です。

STEP6:入力確認と枚数を選ぶ

送信すると、Copilotはいきなり作り始めません。まず、読み取った条件を整理して、枚数を3つの案で聞いてきます。

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条件の読み取り結果と、枚数の3択。選んでから次に進む。

いきなり作らせないのには理由があります。最初に条件と枚数を確かめておけば、作り直しが減ります。

STEP7:構成を確かめて、作らせる

枚数を決めると、構成案が出て、スライドの作成に進みます。今回は27枚の資料になりました。途中で止まったときは、次の1文で続けさせます。

続きを作成してください。すでに作ったページは変えずに、次のページから進めてください。

第5章:Copilotが作った27枚と、出す前に人が見る3つのこと

言葉だけだと伝わりにくいので、実際にお見せします。今回Copilotが作った「生成AI利用状況レポート」です。数値はすべて、テンプレートの見本用に用意したサンプル値です。

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表紙から裏付けの付録まで、全27枚。章扉を挟んで5つの章に分かれている。

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3枚目で、いきなり結論を3つ。経営会議の資料は、この順番が基本です。

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見出しは「人数・頻度・体験は別の指標として読む」。数字を並べるだけでなく、読み方まで書いている。

見た目以上に驚いたのは、中身の書き方です。コンサルの資料らしさは、飾りではなく「言い過ぎない誠実さ」に出ます。今回の27枚には、それが入っていました。

特徴①:章ごとに「論点」のページがある

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事実を並べて終わりにせず、「経営として何を決めるか」を問いの形で出している。

特徴②:数字の限界を自分で書いている

ROIのページには「年間効果のすべてが現金の削減額であるとは扱わず、算定根拠の継続確認が必要」とあります。削減工数のページには「合計41,600時間はFTE約260名分の工数換算値であり、260名の削減や同額の人件費減を意味しない」と書かれていました。

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数字は大きく見せつつ、リード文で「言い過ぎない」。

特徴③:計画には「案」と付け、実績と分けている

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「実績ではなく今後の計画です」と、リード文で明言している。

特徴④:分からないことは「要確認事項」として残している

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出所を特定できない数値を推測で埋めず、確認事項として一覧にしている。

白紙から頼んだときの「中央にタイトル、下に箇条書き」とは、見た目も中身もまったく違います。——でも、ここで終わりにはしません。

出てきた資料は、会議に出す前に必ず人が見ます。見るのは3つだけです。

確認①:数字が素材と合っているか

素材に書いた数字と、スライドの数字を1つずつ突き合わせます。数字の間違いは、資料全体の信用を落とします。

確認②:「要確認事項」を埋めたか

Copilotが付録に残した確認事項は、人が答えを出す宿題です。算定方法や調査の母数を確かめて、埋めてから会議に出します。

確認③:公開してよい情報か

社外に出す資料なら、社内の数字や人名が混ざっていないかを見ます。

最後に、注意点を2つ書いておきます。

注意①:モデル選択の条件

公式の案内では、PowerPointでのモデル選択は法人向け契約が対象です。自分の画面に選択肢が出ているかを、まず確かめてください。

注意②:大きな資料は分けて頼む

公式ヘルプにも、大きく複雑なプレゼンテーションは処理の上限を超えることがあると書かれています。50枚を超えるような資料は、前半と後半に分けて頼むと安定します。

まとめ:資料の出来は、頼む前に渡すもので決まる

以前、僕は「Copilotを変えたたった5つの工夫」という記事を書きました。あれは、頼み方と仕上げ方の話でした。今回はそこから一段、進化させています。

CopilotのPowerPointが変わったのは、Opus 5.5という新しいモデルが入ったからだけではありません。見本を渡すテンプレート、手順を覚えさせるスキル、会社の見た目を配るブランドキット。この3つがそろって、はじめて「AIっぽさ」が消えます。

指示文を磨くより先に、Copilotに渡す見本を磨く。これが、コンサル品質の資料への一番の近道です。

とはいえ、いきなり150枚のテンプレートを作る必要はありません。やることは、1つだけです。

過去に作った資料の中から、気に入っている5枚を選び、1つのファイルにまとめてテンプレートにしてください。

そのファイルを開いてからCopilotに頼むだけで、出てくる資料の見た目は自分の資料に近づきます。一度この差を見ると、白紙から頼んでいた頃には戻れません。

AIの進化は本当に速いです。一人で最新を追い続けるより、実践している人から学ぶほうが、圧倒的に速いです。

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