「AIが勝手にリサーチして、記事を書いて、メールを仕分けて、レポートまで仕上げてくれる」。こういう話を聞くたびに、多くの人はこう思って閉じます。「すごい。でも、自分みたいな非エンジニアには無理」。
これは、もう嘘です。コードもAPIキーもターミナルも要らず、Claudeの標準機能だけで「自分専用のAIエージェント」は今日作れます。しかも、慣れれば1体あたり15分ほどです。
tatsuki(@nobel_824)と申します。中小企業向けにAIの活用サポートをしていて、ClaudeやCodexの業務導入を支援しています。自分でもClaude Codeを1日中走らせている一人として言うと、「エージェント」を難しく捉えすぎている人が本当に多い。中身はもっと地味で、もっと単純です。
この記事は、海外で298万回読まれたKhairallah AL-Awadyさんのガイドをベースに、日本語で・副業初心者がそのままなぞれる形に組み直したものです。読み終わるころには、3種類のエージェントの作り方と、コピペで使える設計プロンプトが手元に残っているはずです。上から教えるというより、僕も毎日試している並走者として書きます。
Claudeで使えるプロンプト300選を配布しています

この記事の最後で受け取れるようにしています。
そもそもAIエージェントとは何か、を普通の言葉で
技術的な定義は、いったん全部忘れてください。
AIエージェントとは、あなたが1つずつやっていた複数の作業を、Claudeが自動で連続実行してくれる状態のことです。それ以上でも以下でもありません。
普段のClaudeの使い方を思い出してください。「このテーマを調べて」と頼む。返ってきた結果を読む。「じゃあ構成を作って」と頼む。確認する。「本文を書いて」と頼む。直す。「整形して」と頼む。コピーする。これで4ステップ。毎回あなたが読んで、承認して、次の指示を打っています。
エージェントは、この4つを一気にやります。「このテーマを調べて、構成を作って、本文を書いて、公開用に整形して」と一度言えば、Claudeが順番に全部こなして、完成品だけを出す。
差はここだけです。チャットボットは1つやって止まる。エージェントは一連の作業をやって、仕上がりを渡す。この違いさえ掴めば、あとは「どの作業を任せるか」を決めるだけです。

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コードなしで作れる3タイプのエージェント
APIもエージェントSDKも要りません。1行もコードを書かずに、Claudeの既存機能だけで次の3タイプが作れます。
- タイプ1:チャット型エージェント(Claude Projects) — 手順をシステムプロンプトに書いておき、テーマを渡すと全工程を自動実行する
- タイプ2:ファイル処理エージェント(Claude Cowork) — PC内のフォルダを読み、1ファイルずつ処理して成果物を整理する
- タイプ3:定期実行エージェント(Cowork + /schedule) — 決めた時刻に自動で起き、作業して結果を保存する
どれから作るかは、やりたいことで選べます。「一度きりの完成品が欲しい」ならタイプ1、「溜まったファイルをまとめて片付けたい」ならタイプ2、「毎日勝手にやっておいてほしい」ならタイプ3、が大まかな目安です。
前提を1つだけ。タイプ1(Projects)は無料プランでも作れますが、タイプ2・3で使うClaude Coworkは有料プラン(Pro / Max など)専用です。さらにタイプ3の \/schedule\(定期実行)は執筆時点で順次提供中の機能なので、自分の環境でまだ使えない場合があります。まずはお金のかからないタイプ1から、1体だけ作ってみます。

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タイプ1:リサーチ→記事化エージェント(15分)
これは、テーマを1つ渡すと完成した記事が返ってくるチャット型エージェントです。入力ひとつ、出力ひとつ。
作り方はシンプルです。Claudeを開いて左の「プロジェクト」から新規プロジェクトを作り、「記事エージェント」とでも名前を付けます。そのプロジェクトの「カスタム指示(システムプロンプト)」に、次の設計プロンプトを貼るだけです。
あなたは自律型の記事制作エージェントです。ユーザーがテーマを渡したら、以下の工程を、途中で承認を求めずに自動で実行してください。
【1 リサーチ】そのテーマの最新情報をWebで調べ、5〜7個の情報源から要点・数字・専門家の見解を抜き出す。 【2 切り口】読者が今そのテーマについて何を信じているかを特定し、それを覆すか広げる角度を選ぶ。最も反応が取れる切り口にする。 【3 構成】「常識と現実のギャップ」で始まる導入、太字の小見出し5〜7本、各節に具体的な数字か例、締めのCTA、を含む詳細な構成を作る。 【4 執筆】2000〜3000字で本文を書く。1段落3文まで。各節で一番大事な一撃を太字に。曖昧な表現より具体的な数字。会話調で、水増しゼロ。 【5 レビュー】次の基準で自己点検する。各節が新しい情報を足しているか/全主張に具体的な数字か例があるか/忙しい人が途中で読むのをやめる箇所はないか(あれば直す)/導入は本当に読ませる強さか。
最後に、推奨タイトルを冒頭に付けた完成記事だけを出力する。1〜5を1回の返信で実行し、途中で承認を求めない。
あとはプロジェクト内で新しい会話を開き、「AIエージェント 初心者向け」のようにテーマを1行打つだけ。Claudeがリサーチから自己レビューまで一気に走り、3語の入力から完成記事が返ってきます。
ここで大事なのは、指示の粒度です。同じ「記事を書いて」でも、粒度で結果は別物になります。
- ✗「AIについての記事を書いて」
- ◯「AI初心者が最初に作るべきエージェントについて、リサーチ→構成→本文→レビューまで一気に。読者は非エンジニアの副業初心者」
エージェント化とは、この「◯」の指示を毎回打つ代わりに、プロンプトに固定してしまうことだと考えると腹落ちします。僕の肌感だと、ここを理解した瞬間に「じゃあ、あの作業もいけるな」と一気に視界が開けます。
タイプ2:フォルダを丸ごと処理するエージェント(15分)
記事化の次は、手元のファイルを片付けるエージェントです。ここからはClaude Cowork(デスクトップアプリ・有料プラン)を使います。
いきなり本番フォルダを丸ごと渡すと、途中で失敗したときのやり直しが重くなります。最初は2〜3ファイルだけ入れた小さいフォルダで試してから、本番に切り替えるのがおすすめです。ここでも効くのは、タイプ1と同じ「指示の粒度」です。
- ✗「このフォルダのPDFを要約して」
- ◯「/Downloadsの全PDFを読み、各ファイルを要約5点+アクション項目3つに整理して、同名の.mdで/Summariesに保存。最後に全体をまとめたall-summaries.mdも作って」
粒度を上げた「◯」を、そのままCoworkに貼ります。Coworkを開いて、処理したいフォルダへのアクセスを許可し、次のように一括処理を頼みます。
/Downloads フォルダを見て、中にあるすべてのPDFに対して次を実行して。 1. 本文を読む 2. 要約を作る(箇条書き5点まで) 3. 重要なアクション項目を3つ特定する 4. 同じファイル名で拡張子を .md にした要約ファイルを /Summaries に保存する 全ファイルの処理が終わったら、すべてを1つにまとめた「all-summaries.md」を日付順で作成して。ファイルごとに止まらず、最後まで通して処理して。
Claudeがフォルダ内のPDFを1つずつ読み、要約を作り、個別ファイルを吐き、最後にマスター文書までまとめます。20本のPDFがあれば、手で読んでメモを取る数時間ぶんが、指示1つで片付く計算です(作業時間の削減幅は扱う量で変わるので、あくまで目安として)。
僕が業務サポートで一番「効いた」と言われるのも、実はこの地味な一括処理です。派手なAIより、溜まった書類を黙って片付けてくれる存在のほうが、現場では喜ばれます。
タイプ3:寝てる間に働く定期実行エージェント(15分)
3つ目が、毎朝勝手に動くエージェントです。ここがエージェントの本領で、一度セットすれば「あなたが何もしなくても」動き続けます。
1つだけ先にやることがあります。この例はGmailとGoogleカレンダーを読むので、先にCoworkの設定で両者の連携(コネクタ)を有効にしておく必要があります。ここが未接続だと、プロンプトを貼っても「メールが読めません」で止まります。ここは僕も最初に一度つまずいた箇所なので、先に潰しておきます。
連携が済んだら、Coworkのチャット入力欄で \/schedule\ と打ちます。定期タスクを作るスキルが立ち上がるので、頻度(毎日・平日・毎週・毎時など)を選び、やることを一度書くだけ。次のような指示を組みます。
平日の毎朝7時に実行して。 1. Gmailで昨日17時以降に届いたメールを確認 2. 各メールを「要対応」「参考まで」「無視可(ニュースレター等)」に分類 3. 「要対応」には返信案を下書き 4. Googleカレンダーの今日の予定を確認し、各会議の参加者と議題をメモ 5. すべてを「morning-brief-[今日の日付].md」としてGoogle Driveに保存 見出しは「## 要対応メール」「## 今日の予定」「## 参考」の順で。
頻度を「平日7時」にセットすれば、以降あなたは毎朝、メールが仕分けされ・返信案が用意され・予定がまとまった状態で起きられます。
ここで1つ、"寝てる間に働かせる"ための肝があります。定期タスクは、保存先やデータがクラウド側(Google Driveやメール等の連携先)だけで完結する場合に限り、PCがスリープでもアプリを閉じていてもリモートで走ります。逆に、PC内のローカルフォルダへの読み書きが混じると、その回はPCが起動している間しか動きません。だから上の例では、あえて保存先をローカルではなくGoogle Driveにしています。文字どおり寝ている間に動かしたいなら、入力も出力もクラウド側で閉じるのがコツです。
もう1つ注意を。UIの表示や \/schedule\ の挙動はアップデートで変わることがあります。手順どおりに見つからなければ、Cowork内の最新の案内に合わせてください。細かい画面より、「一度書けば自動で回る」という設計思想のほうが本質です。
作ったエージェントを"育てる"3つの習慣
最初のエージェントは、たいてい「そこそこ」です。完璧ではありません。ここからが本番で、育て方で差がつきます。
一つ目は、修正ルール。出力を直したくなったら、その場で直して終わりにせず、システムプロンプトに新しいルールとして書き足します。「要約が長い」と感じたら「各要約は100字以内」と一行足す。これを10回くり返すと、エージェントは見違えて精密になります。
二つ目は、お手本ルール。「理想の出力」の実例を、プロジェクトのナレッジに数本アップしておき、「この水準に合わせて」と指示する。指示だけのエージェントより、お手本を持つエージェントのほうが明らかに上を出します。
三つ目は、週1の見直し。週に一度、直近7日の出力を眺めて、良かった点と直した点を指示に反映します。この地味な習慣を回すエージェントと、作りっぱなしのエージェントでは、1ヶ月後の完成度がまるで変わります。

つまりエージェントは「作って終わり」ではなく、育てるほど賢くなる相棒です。僕も自分のエージェントには、気づいた不満をその都度プロンプトに書き足しています。
今日から作れる5つのエージェント
3タイプが分かれば、応用は無限です。すぐ作れるものを5つだけ。
- コンテンツ再利用:長文記事1本を渡すと、Xスレッド・LINE配信文・Instagram用キャプション・メルマガ冒頭を一括生成
- 競合ウォッチ:毎週、自分の競合3社を検索し、新商品・価格変更・発信内容の変化をブリーフにまとめる
- 顧客オンボーディング:顧客名と案件概要を渡すと、歓迎メール・進行スケジュール・ヒアリング項目を顧客名入りで用意
- 議事録整形:走り書きのメモを渡すと、決定事項・担当付きアクション・次のステップに整えて共有できる形にする
- 領収書処理:/Receipts フォルダを月次でスキャンし、日付・店名・金額・費目を抜いて集計表にまとめる
どれも「複数ステップの手作業」がある業務です。あなたが毎週くり返している作業を1つ思い浮かべてください。それが、次に作るべきエージェントです。
まとめ
- AIエージェントとは、1つずつやっていた作業をClaudeが自動で連続実行してくれる状態のこと
- コードなしで作れるのは3タイプ:Projectsのチャット型、Coworkのファイル処理型、/scheduleの定期実行型
- 設計プロンプトは「工程を順に書き、途中で承認を求めるな」と指示するのが核
- エージェントは作って終わりではなく、修正ルール・お手本・週1見直しで育てるほど賢くなる
- 最初の1体を作れた人は、身の回りの反復作業すべてを「これ、エージェント化できるな」と見られるようになる
ここで読んで「へえ」で終わると、明日もいつも通り全部を手作業でやることになります。多くの人はそうします。一度だけ15分を使って1体作るか、今日も手で回すか。分かれ目はここです。
まずは今日、タイプ1だけ作ってみてください。Claudeでプロジェクトを1つ作り、上のプロンプトを貼るだけ。それがあなたの「最初の1体」です。
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