YouMind
ログイン

うつは崩壊ではなく、小さな消失の積み重ね

@tsumugi_utatabi
日本語2026年10月15日
245K
264
26
2
242

TL;DR

著者は、うつや適応障害は外部からの承認を優先することで生じる自己アイデンティティの漸進的な喪失の結果であり、突然の破綻ではないと主張しています。

うつ病や適応障害になるとき

「倒れる」「潰れる」という言葉がイメージされやすいが

実際はその前に何百回も小さく「消える」感じがある。

新卒で入った会社で、私は日夜仕事に励んでいた。理不尽な言葉を浴びたり、もやもやする出来事が重なったりしても、いちいち気にしてなんていられない。それが「社会」だと捉えていた。

打たれ強くなりたいと思っていたし、大変なことがあっても笑っていようと思った。なぜなら、周りにいた上司や先輩が、そうやって生きていたから。

とにかく数字(売上)を取ろうとした。深く考えずに。

数字を取れる人間になる。稼げる人間になれたら、自分も幸せになれる気がしたし、成長を感じられる気がした。そして、「そうなれない」のであれば、不幸だと無意識に思っていた気もする。

そんななか、私はある日の出勤途中、アスファルトの上に倒れ込んでしまった。救急車で運ばれ、「うつ病」と診断された。ただ果たして、私はその瞬間にうつ病になったのだろうか。

倒れた当時、私は「頑張れなくなった」と思っていたが、実際は、「頑張っている自分を信じられなくなる」気持ちが先にあった気がする。

あの頃、私はずっと何かを飲み込み続けていた。

会社で「これは違う」と感じても、口には出さなかった。「本当はこうしたい」という気持ちに、気づかないふりをした。

それは弱さではなく、「適応する力」だったのかもしれない。でも、その積み重ねの中で、少しずつ「自分」が薄くなる。

その過程はとても静かだった。身体にいきなり異常が出たりはしない。心も、「人は誰しも落ち込むことはある」という考えのもと、動いてくれた。

ただ徐々に、自分が今どう感じているか、疲れているかがわからなくなった。

いや、それどころか、

「苦しいこと」「疲れていること」を自分で認めないように遠ざけていた。その状態を受け止める体力がなくなっていたのだ。自分の状態を認めたり、受け入れたりするためには、“それ用”の体力がいる。

ただ、その体力も、全部、会社へ私は注ぎ込んでしまった。

そうして身体の体力、心の体力も底を尽きていたのに、仕事ができてしまった。ネジを巻いて動きだす玩具のようだった。勢いよく最初の頃に巻いたぶんがあるから、その流れで動けていただけにすぎず、もうとっくに「うつ病」になっていただろう。

どんどん無理が溜まって、過労で倒れていた。心が潰れていた。もっと手前から始まっていたのだ。

そういう状態になかなか気づけず、私は20代のほとんどの間、「自分の頑張りが足りないのだ」と思い込み、うつ病と適応障害で潰してしまった。

ただ現在の私は、ある一つのことを意識し始め、30代をすこやかに生きられるようになった。

その意識とは、自分の外側で生きないこと。

「どうしたいか」ではなく、「どう見られるか」で動き続けるとき、人は少しずつ自分の外側に住み始めてしまう。

自分の感覚より、他者の視線の方が現実になる。徐々に内側が空洞になっていても、外側(他者の評価)が保たれていれば、問題ないと思えてしまう。

ただやがて、「どうしたいか」という問い自体が完全に消える。

問わなくなったことにも、気づかなくなる。これが、「自分が消えていく」ということの正体だったと、今は思う。

私たちは働く上で、周囲の期待に合わせることは最低限必要だろうが、防衛的な仮面——いわゆる『偽りの自己』で居続けてしまえば、期待に応えられたとしても、それを喜ぶべき「自分」がどこにもいなくなってしまう。

→【続きはnote記事】『偽りの自己』で消耗し続けないための、具体的な活路

ワンクリック保存

YouMindでバイラル記事をAI深読み

ソースを保存し、的を絞った質問をし、主張を要約して、バイラル記事を再利用できるノートに変えます。すべてを1つのAIワークスペースで行えます。

YouMindを探索
クリエイターのために

あなたの Markdown をきれいな 𝕏 記事に

自分の長文を投稿するとき、画像・表・コードブロックを 𝕏 向けに整形するのは手間がかかります。YouMind は Markdown 全体を、そのまま投稿できるきれいな 𝕏 記事に変換します。

Markdown → 𝕏 を試す

解読すべきパターンをもっと

最近のバイラル記事

バイラル記事をもっと見る