欧州サッカーは人気がない? それでもファッションとして愛される理由

@nikutohide
日本語2026年9月04日
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TL;DR

内藤秀明氏は、時差の影響で欧州サッカーのライブ観戦が難しい日本のファンにとって、ファッションアイテムとしてのユニフォーム人気が、市場を維持するための重要な鍵になっていると解説しています。

今日、渋谷のadidasショップ行ったら、当たり前のようにアストンヴィラのユニフォームがショップの一等地にあって、店員さんがオシャレとしてアストンヴィラユニを着ていてて、時代の変化を感じた。

「●●が流行っていない」という言葉を最近聞くことが多いが、それに乗っかって話すと、欧州サッカーは流行っていない。でもアパレルとしての欧州サッカーは確実に流行っている。

(※今夏にアストン・ヴィラに加入した鈴木彩艶の影響が大きいのは百も承知だ)

僕はアパレルを起点としたこのフットボールカルチャーの広がりは大いに歓迎すべきものだと感じている。

一方で、最近、特定の欧州クラブのファンではないインフルエンサーが、メーカーからの案件でユニフォームを着用していることが多い。またその状況に違和感を覚えた旧来の欧州サッカーファンのポストを目にする。

気持ちはわかる。僕たちにとってユニフォームは特別なものだ。ただ、もしこのポストを最後まで読んでくれた方には、少し長い目で見てほしいと思う。

●日本における欧州サッカーとアパレルの現状

そもそも欧州サッカークラブにとっての日本マーケットは小さいものとして見られている。理由は、中国、インド、東南アジアに比べてファンが少ないからだ。結果、日系企業のスポンサーはつきにくいし、来日の頻度も少ない。日本語でのコンテンツ開発にも多くの予算を割いてもらえない現実がある。

これ自体を劇的に変えることは個人的には難しいと感じている。日本にはエンタメが多すぎる。スポーツだけでみても、野球や相撲などの競合がある。エンタメとして広くみれば、数えきれないほどのコンテンツがある。コンテンツとして1位になるのは難しい。

ただアパレルの界隈では突き抜けられる可能性がまだある。実際、現段階でスポーツウェアを日常使いすることが流行りになっている。近年の夏の気温上昇も後押ししている。やっぱり吸汗速乾性が高いサッカーユニは実用性としても今の日本に合っている。

また日本のサッカーファンには、他国に比べて公式のグッズを買う文化がある。関係者から「ファンの数の割にECの売り上げが良い」と聞いたことがある。今は、ファンの数の割に…だけど、「日本ではアパレルの売上がすごい」という認識に切り替わったらどうだろうか。

欧州各クラブは日本向けのコンテンツ開発により投資し、来日頻度も増えるかもしれない。そうすれば、旧来の欧州サッカーファンにもメリットが大きい。新規のファンも増える。ファンが増えれば日系スポンサーもつくかもしれない。そうなればクラブは日本という市場を無視できなくなる。

●慢性的にある欧州サッカー界隈の課題と解決策

繰り返し言ってきていることだが、現状の欧州サッカー界隈は、穴の空いたバケツに水を注いでいる状態である。10代、20代前半でファンになるが、20代後半、30代になって、ライフスタイルが変わり、夜ふかしが難しくなり、緩やかに離脱していく構造がある。時差というものは、想像以上に大きな問題であり、変えようがないものだ。

もちろんディレイでも楽しめる人もいるだろう。あなたがまさにそうかもしれない。ただそれは全員ではない。あなたは、そのチームのことが好きすぎるからディレイでも楽しいのであって、全員がそうとは限らない。ディレイでも楽しめる人にとっても、やっぱりライブの方が楽しいのは同意してくれるはずだ。

この構造のせいでファンが大きく減り続けていけば、最悪、収益を見込めないと判断して、各リーグの放映権を日本の配信企業が買わず、日本で僕たちが好きなチームを見られなくなるリスクすらある。それでなくとも円安傾向と、放映権の高騰傾向という向かい風があるのだ。いつそうなってもおかしくない。

このバケツの穴を塞ぎうる存在になれるのも、アパレルだと僕は思っている。何かを着用していれば、ファンとして帰属意識を持てる。「ハイライトくらいは毎週追うか」「今週はフルタイムで見てみよう」と、着ることでリマインドしてもらえる。

また着ることで、仲間を見つけやすくなる。仲間がいれば、話し相手がいれば、離脱率を下げられる。コミュニティは重要だ。

いずれにしても、様々な観点においてアパレルは欧州サッカー界隈の救世主になりえる。

しかも、スーパーリーグ構想や、ハイドレーションブレークなどとは違い、フットボールとしての本質や歴史を毀損することなく、フットボールが発展し、日本でも転換点になりえるのだ。

強いてリスクを言うならクレスト(クラブのロゴ)がアパレル化し過ぎるという点はあるが、直近のトレンドとしては、旧来のクレストを残しつつ、アパレル用のファッショナブルなクレストを作るという共存案が採用され始めている。

いずれにしても、アパレルとしての流行による違和感を全員に見逃せとは言わない。

ただ僕のこの文章を読んで、共感し、長くフットボールと付き合っていきたいと思ってくれる方には、長期的に考えて、小さな変化を見逃してほしいと思う。

そして、アパレルを爆買いして、日本のオタクの購買力を欧州のクラブに見せつけて行って欲しいとも思う。

さて今季のアウェイユニフォームは半袖にするか長袖にするか悩むな。

こんなこと書いちゃったからには、両方買うしかないのかな。

余計なことを書いちまったぜ。とほほ。

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