最近のゆんちゃんのリールを見て、一瞬「あれ?」と手が止まった人は多いと思います。
画面に映っているのは、見慣れたGoogleマップの店舗ページ。
星4.9、クチコミ2,148件、営業中、経路ボタン。
その真ん中で、本人が動いて、喋って、料理を持ち上げています。
動くはずのない画面が、動いている。この一瞬で、指が止まります。
ただ、すごいのは違和感で終わらないことです。
「美味しそう」と思った次の瞬間には、店名も評価も営業時間も、同じ画面に揃っている。
「どこにあるんだろう」と思う前に、答えが先に置いてあります。
この記事では、この動画の何がうまいのかを分解し、最後にグルメ以外へどう転用できるかまで書きます。
これは「グルメ動画の撮り方」の話ではなく、「視聴者に何を見せるか」の話です。
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本編に入る前に
この記事で分解する「視聴者が普段見ている画面から逆算する」という考え方は、SNSを教えている我々HERO'ZZが、生徒のアカウント設計で最初に一緒に決めている「誰に、何を、どの形で見せるか」の決め方と同じものです。
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では、本編に入ります。
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1.違和感の正体は、「動かないはずの画面」が動いていること
ショート動画のフックは、たいてい言葉か表情か音です。
最初の一言で驚かせる、大きなリアクションを入れる、流行りの音源を使う。どれも、動画の中身で勝負しています。
この動画のフックは、画面のフォーマットそのものです。
Googleマップの店舗ページは誰もが週に何度も開く画面で、そこに並んでいるのは写真とクチコミと地図、つまり「動かないもの」だと全員が知っている。
その画面の中で映像が動くから、既視感と違和感が同時に起きます。
しかも、指が止まった瞬間に「お店を紹介している動画だ」と全員が理解している。
フックと内容の説明が、同じ一枚で済んでいます。
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2.説明のテロップが、1枚も要らない
普通のグルメ動画なら、「東京・浅草」「駅から徒歩5分」「営業時間 11:00〜18:30」といったテロップを1つずつ作って、料理の上に置くことになります。
情報を足すほど、料理は隠れます。
Googleマップの画面を借りると、この作業が消えます。
店名、星の数、クチコミの件数、ジャンル、価格帯、「営業中・営業終了 18:30」、経路や保存のボタンまで、最初から全部入っている。
作り手が何も説明していないのに、視聴者は必要な情報を受け取っています。
さらに画面の下には、Googleマップの要約機能「この場所のヒント」が出ています。
「低温調理のタコ料理が柔らかいと評判」「おさつチップスはソースを追加するのが人気」。
自分で「美味しいです」と言うより、実際に行った人たちの言葉のほうが信じられます。
説得力まで、画面を借りたことで付いてきています。

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3.「美味しそう」の次に来る質問を、同じ画面で回収している
この動画のキャプションには、「美味しそう!どこの〜?ってよく聞かれるから」と書かれています。
作り手は、見た人が次に何を言うかを知っていて、その質問に動画の中で先に答えることにした。
視聴者の気持ちは、いつも同じ順番で動きます。
美味しそう、どこにあるんだろう、評価はどうなんだろう、今度行こう。
普通のグルメ動画が担当しているのは、1つ目だけです。
残りは視聴者が自分でやることになります。
動画を止めて、店名を覚えて、アプリを開いて、検索する。
この移動のあいだに、ほとんどの人は熱が冷めます。
この動画は、4つとも1つの画面で完結させています。
映像で「美味しそう」を作り、周りの店名と星とクチコミで「どこ・評価」に答え、「行ってみたいに保存しました」という表示で、次に何をすればいいかまで見せている。

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4.Googleマップに足りないものを、Googleマップの画面で出している
賢いのは、逆方向にも成立していることです。
Googleマップで見られるのは、誰かが撮った写真と、文字のクチコミだけです。
・湯気が上がっているか。
・量が多いのか少ないのか。
・店内がどのくらいの明るさか。
・食べた人がどんな顔をするのか。
ここは映像でしか伝わりません。
つまりGoogleマップには「調べるための情報」があって「食べたくなる体験」がない。
動画にはその逆がない。
この動画は、両方を1枚の画面で合成しています。
楽しみながら見ているだけなのに、気づいたら行きたい店が増えている。
両側から満たされているので、見終わったあとに何も余っていません。
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5.「あとで見返す」ための置き方まで設計されている
テンポも効いています。
1店舗あたり数秒で、12秒のあいだに4軒以上。
1軒ずつ丁寧に紹介したほうが親切に見えますが、あえてそうしていません。
理由は2つあります。
- 飽きる前に次が来るので、最後まで見てしまうこと。
- 気になる店も数秒で流れてしまうので、視聴者が指を止めて確認し、あとでもう一度見るために保存すること。
一度では覚えられない、という状態が、そのまま保存する理由になっています。
実際、この動画を紹介したSNS関連のXの投稿は、2日で25.1万表示。
いいね204に対して、ブックマークが195件と、ほぼ同じ数だけ保存されています。
普通はブックマークのほうがずっと少ないので、「見て終わり」ではなく「あとで使う」と判断されている証拠です。
伸びる動画には「見られる設計」があります。この動画には、その先の「保存される設計」まで入っています。
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6.すごいのは「何を撮るか」ではなく「どう見せるか」
映像だけを取り出すと、本人がお店で料理を持って食べているだけで、世の中にあるグルメ動画とほとんど同じです。
変えているのは、その映像をどの枠に入れて見せるかだけです。
私たちはつい、「もっと美味しそうに撮ろう」と撮影のほうを改善しようとします。
ただこの動画は、撮り方を変えなくても、見せ方を変えるだけで動画の役割そのものが変わることを証明しています。
「美味しそう」は気分のメリットで、スクロールした瞬間に消えます。
「星4.9で、この時間まで開いている」は情報のメリットで、こちらは視聴者の手元に残る。
保存され、共有され、週末に使われます。
顔出しも、同じ理由で効いています。
人が映ることで料理の大きさが分かり、店の雰囲気が伝わり、「この人は実際にここへ行った」という証明になる。
顔出しは自己紹介ではなく、情報量を足すために使われています。
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7.この発想は、グルメ以外のすべてに転用できる
この動画の本質は、Googleマップを使ったことではありません。
「視聴者がその情報を探すとき、普段どの画面を見ているか」から逆算して、その画面を動画の枠にしたことです。
旅行やVlogなら、地図アプリです。
地図上を移動していく動きと、その場所で撮った映像の時系列を合わせれば、どこからどこへ行ったのかが説明なしで伝わります。
コスメならクチコミサイト、ガジェットならAmazonや楽天のレビュー欄。
価格とレビュー件数と星が並んだあの画面の中で、実物が動く。
Googleである必要はまったくありません。
人が意思決定の直前に開く画面には、必ず「見慣れているのに動かない」という共通点があります。
そこに映像を入れれば、既視感と違和感は自動的に生まれます。
考える順番は、こうです。
自分の商品を知りたい人は、最後にどの画面を見て決めているのか。
その画面には、どんな情報が並んでいるのか。
そこには載っていないけれど、映像なら伝えられるものは何か。
グルメ動画をGoogleマップにした人が天才なのは、料理の撮り方を発明したからではありません。
視聴者が次に開く画面を、動画の中に先に持ってきたからです。

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とはいえ、「自分のジャンルなら、どの画面を枠にすればいいのか」は、一人で考えるとなかなか出てきません。
ここを間違えると、見た目が凝っているだけで保存されない動画になります。
だから今、SNSをこれから始めたい方や、もっと伸ばしたい方に向けて、無料相談会をやっています。
いまの状況を整理して、「何をやるべきか」「何をやらなくていいか」まで一緒に整理します。
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