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Why a Tutor Who Doesn't Teach Studies Talks Only About Pokémon

@togo_pionand
日本語2026年9月20日
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TL;DR

A tutor explains how using children's interests, such as Pokémon, facilitates natural learning of science, logic, and literacy through intrinsic motivation rather than forced study.

葉っぱに火をつけたら燃えることを、僕たちはいつ習ったんだろう。

僕が初めて見たポケモンの世界は、サイクリングロードでした。

最初の町でも、博士にポケモンをもらう場面でもない。ゲームの二つ目と三つ目のジムバッジの間にある道。

あれは確か6歳くらいのとき、父が持っていたDSを借りた。そこに入っていたのは、『ポケットモンスターダイヤモンド』のカセット。父が途中まで進めていたから、僕の冒険は、物語の途中から始まりました。

そこからポケモンにハマった。やがて自分でも最初から始めて、最初の一匹を選んだ。

いまでも、あのサイクリングロードを覚えています。不思議なことに、当時何を勉強していたかより、ゲームの中で出会った景色の方が、はっきり残っていたりするんですよね。

子どもがゲームをしていると、つい「ゲームばっかりして」と言いたくなる。僕も言われて育ちました。

でも、残っていたのは景色だけではなかったと、今になってそう思います。

いま振り返ると、あのゲームは僕に三つのことを教えていました。

① ポケモンは、僕に自然法則を教えていた

葉っぱは火をつけたら燃える。炎は水をかけたら消える。電気は地面に流れていく。

幼い頃、僕はこれを自然と知っていました。どこで覚えたんだろう、と振り返ると、その一つは間違いなくポケモンです。

草は炎に弱い。炎は水に弱い。電気は地面に効かない。ポケモンで育った人なら、馴染みのある話だと思います。

もちろん、タイプ相性はゲームのルールであって、現実の科学ではありません。現実には「接地」という仕組みがあって、漏れた電気を地面へ逃がすことで感電の危険を減らしています。でもそれは、電気が地面で無効になるという意味ではない。ゲームの理屈を、そのまま現実の説明に使うことはできません。

それでも、子どもの僕にとっては入口でした。

火と水には関係がある。強さは相手によって変わる。どれだけ強そうでも、苦手な相手がいる。

「現実でも同じなのかな」なんて高尚なことを考えていたわけではありません。ただ、葉っぱが燃えることと、画面の中の相性が、頭のどこかでうっすらつながっていました。

② 勝ちたかった。それだけで試行錯誤していた

バトルに負けたら、悔しい。だから、もう一度やる。

同級生にボコボコにされて、相棒のバクフーンを見ながら泣いた日もありました。

出すポケモンを変える。技を変える。回復のタイミングを変える。それでも勝てなければ、もっと強くする。

前と同じやり方では勝てないから、自分なりに変えてみる。そうやって、夢中で遊んでいました。

仮説を立てて検証しよう、なんて意識はゼロです。ただ勝ちたかった。

でも、うまくいかなかったことを振り返って、やり方を変えて、もう一度試す。いま思えばあれが、僕の覚えているいちばん最初の試行錯誤でした。

③ 先に進みたいから、文字を読んだ

「たきのぼり」「いわくだき」。

滝という言葉も、砕くという言葉も、僕は画面の中で覚えました。文字だけで暗記したのではなく、目の前で起きることと一緒に知っていった。

ポケモンは、意外と読むものが多いゲームです。技の説明。道具の効果。街の人との会話。次に何をすればいいのかを知るためにも、文字を追う必要がある。

もっと知りたい。先へ進みたい。そのために読んでいました。

そうしているうちに、博士という存在を知り、探偵という職業を知り、fireが火で、thunderが雷だと知りました。

勉強しようと思ったことは、一度もありません。好きなものを追いかけていたら、知っていることが増えていた。

表から見れば、僕はただゲームをしている子どもでした。奥では、理科と、考え方と、言葉を拾っていた。

教えられた記憶より、自分で見つけた記憶が残る

教育心理学に、内発的動機づけという考え方があります。

デシとライアンという研究者たちの理論で、自分の意思でやっている感覚、できるようになっている感覚、そして人とのつながり。この三つがあるとき、人は誰かに言われなくても学び続けられる、というものです。

面白いからやる。知りたいから調べる。活動そのものへの興味が、取り組む理由になる。

あの頃の僕が、ポケモンのためなら文字を読んでいたのも、たぶんこれでした。

「こうかはばつぐんだ」は、相手によって変わる

父からDSを借りたあの日、僕は教材を渡されていません。ただ、ゲームを借りただけでした。

でも、その中には法則があり、試行錯誤があり、知識がありました。

いま僕は、教育の仕事をしています。「勉強を教えないオンライン家庭教師」として子どもたちの興味と日々向き合いながら好奇心や思考力を育てています。

子どもたちと関わっていると、好きなものから知識が広がっていく場面に、何度も出会います。

たとえば、絵が好きな子と、ゴッホの『星月夜』を一緒に見ていたときのこと。その子が言いました。

「この絵、見てると不安な気持ちになるね」

美術の授業で出てくる正解ではありません。でも、そこから二人で調べてみたら、あの絵が療養院にいた時期に描かれたものだと分かりました。ゴッホが、自分の心の状態を絵にぶつけるタイプの画家だったことも。

不安になる、という感想から始まって、画家の人生まで行ったわけです。

別の子とは、『名探偵プリキュア!』の話をしていました。敵キャラクターに、アゲセーヌやゴウエモンという名前の連中が出てきます。

変な名前だね、と話しているうちに、これはアルセーヌ・ルパンじゃないか、こっちは石川五右衛門じゃないか、という話になりました。どうやら怪盗や義賊の名前をもじっているらしい。そうなると次は、ルパンって誰、五右衛門は何をした人、という方へ転がっていきます。

ポケモンカードが好きな子とは、カードの効果と攻撃力の計算を、一緒に指を折って追いかけました。条件を満たすと攻撃力が上がる。何点足して、何点になるか。その子にとってそれは計算ドリルではなく、勝つために必要な作業です。

絵でも、名前でも、数でも。入口は何でもよくて、その子が面白がっているものをたどっていくと、そこから別の世界が見えてきます。

「こうかはばつぐんだ」が相手によって変わるように、学びのきっかけとなる興味の対象も子どもたちそれぞれに違うのです。

「その子が何を喋っているか」から学びを広げる

ここまで書いてきたことに、特別な準備は要りません。

お子さんが今いちばん喋りたがることは、なんでしょうか。ゲームでも、アニメでも、虫でも、電車でもいい。たぶん、聞かなくても勝手に喋ってくると思います。

❶ 否定せず、一緒に面白がる

❷ 出てきた言葉や疑問を、その場で一緒に調べてみる

❸ 感じたことを、お互いに言い合ってみる

ちいかわの映画を見たあとに「自分だったらどうする?」と聞いてみる。それくらいで十分です。学びは勝手に始まります。

もちろん、遊びを全部、課題に変えたいわけではありません。成長することが遊びの目的ではありませんから。「学びになるから」と大人が言った瞬間に、その遊びはたぶんつまらなくなります。

それに現実には、受験があります。決まった正解に誰より早くたどり着く競技と、正解のない場所で問いを立てる練習。子どもたちは、この真逆の二つを同時に要求されている。ここをどう両立させるかは、僕もまだ答えを持っていません。

それでも、学びは案外どこにでも転がっています。大人が教材として用意していなくても、本人が勉強しているつもりでなくても、子どもは周りのものを吸収している。

僕自身が、そうでした。

だから、何を教えるかを考える前に、その子が何を面白がっているのかを知りたい。その中にある学びを、一緒に見つけられたら最高だなと思っています。

ポケモンが好きなら、ポケモンから始めればいい。

僕の入口も、父のDSに映っていた、あのサイクリングロードでした。

あの日は、ただ遊び始めたつもりだった。でも、そこから、たくさんのものを学んでいました。

皆さんは、今までどんなものから学んできましたか?

サムネイル画像出典:ポケモン公式サイト

https://www.pokemon.co.jp/30th/)

『勉強を教えないオンライン家庭教師』スカラージャンプを運営しています。

戦国時代、宇宙、サメ、昆虫。お子さんの「好き」を大学生の先生と1対1で探究して、知的好奇心と自己肯定感を育てます。 ▼無料相談・サービス詳細はこちら

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名前:東郷泰河 仕事:株式会社パイオナンド 代表取締役/現役東大生 大学在学中に創業し、通算800名以上の子どもたちを指導してきました。

「勉強しなさい」と言わずに子どもが伸びる関わり方を、指導現場から発信しています。 ▼フォローしてもらえたら嬉しいです。

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