副業で月80万円を超えたとき、俺は本当にうれしかった。
本業の収入とは別に、自分の力でここまで稼げるようになった。
Xを学んで、マーケティングを学んで、企業から仕事をいただけるようになった。
それまで積み重ねてきたものが、ようやく形になった気がした。
しかも、仕事の依頼は増えていた。
企業からの相談。
個人向けのコンサル。新しい案件の打診。
ありがたいことに、やろうと思えば、まだまだ仕事を増やせそうだった。
でも、あるとき気づいた。
稼げるようになったのに、自由な時間が増えていない。
仕事が終わっても、次の仕事のことを考えている。
家族と一緒にいても、スマホが気になる。
せっかく収入を増やせるようになったのに、その収入を作るために、大切にしたかった時間が減っていた。
当時の俺は、こう考えていた。
「もう少し仕事が落ち着いたら、ゆっくりしよう」
でも、仕事はなかなか落ち着かなかった。
一つ終われば、次の依頼が来る。
成果を出せば、さらに仕事が増える。
結局、自分で止めなければ、いつまでも続いていく。
そこで、働き方を見直すことにした。
今は本業を持ちながら、完全在宅で基本的に午前中だけ働いている。午後はワイフと出かけたり、娘と百人一首をしたり、中学受験の勉強を一緒にしたりする。晩ご飯を作って、娘と同じくらいの時間に寝る。
もちろん、最初からこの生活ができたわけじゃない。
仕事を減らすことには不安もあった。
でも、あのとき考え方を変えたことが、今の働き方につながっている。
今日は、仕事を減らすために俺が考えたことと、実際に見直してきたことを書いてみたい。
第1章|「仕事が落ち着いたら休もう」は、たぶん一生来ない
仕事が忙しいとき、つい考えてしまう。
この案件が終わったら休もう。
今月を乗り切ったら家族と出かけよう。
収入がもう少し安定したら、仕事を減らそう。
でも、実際にはどうだろう。
仕事ができる人ほど、新しい仕事を頼まれる。
一つの案件で成果を出せば、次の案件につながる。
副業でも同じだ。
最初は仕事を獲得することが難しい。
だから、依頼が来ると本当にうれしい。
断るなんてもったいないと思う。
俺もそうだった。
Xを本格的に運用し始めて、少しずつ実績ができ、企業から仕事をいただけるようになった。
そのときは、チャンスを逃したくなかった。
せっかく声をかけてもらったのだから、できるだけ引き受けたい。
その結果、仕事が増えていった。
ここで厄介なのは、仕事が増えること自体が成功に見えること。
依頼が増える。収入が増える。評価される。
だから、忙しくなっているのに、なかなか仕事を減らせない。
でも、あるとき考えた。
仕事が増えた分だけ、自分の人生は豊かになっているんだろうか。
もちろん、仕事が好きで、たくさん働くことに充実感を感じる人もいる。
それは素晴らしいことだと思う。
ただ、俺が副業を始めた理由は、仕事を増やし続けるためではなかった。
収入を増やして、人生の選択肢を広げたかった。
家族との時間も大切にしたかった。
それなのに、いつの間にか仕事を増やすこと自体が目的になっていた。
だから、最初に変えたのは時間の使い方というより、考え方だった。
仕事が終わったら休むのではなく、休む時間を確保したうえで仕事を考える。
この順番に変えない限り、仕事はいつまでも増え続けると思った。
第2章|まず、収入と時間の関係を整理した
仕事を減らそうと思っても、いきなり減らせるわけじゃない。
当然、収入が減るからだ。
月80万円稼いでいた仕事を減らせば、その分の収入がなくなる可能性がある。
しかも、企業からの仕事は、一度断れば次も依頼してもらえるとは限らない。
だから、仕事を減らす判断は簡単ではなかった。
そこで大切だと思ったのが、収入の金額だけでなく、その収入を得るために何を使っているのかを整理すること。
例えば、月10万円の仕事が二つあったとする。
一つは、月40時間かかる仕事。
もう一つは、月10時間で対応できる仕事。
どちらも収入は同じ10万円。
でも、時間の使い方はまったく違う。
前者は単純計算で時給2,500円。
後者は時給1万円。
もちろん、時給だけで仕事を判断するわけじゃない。
その仕事で新しいスキルが身につくこともある。
将来の事業につながる人脈ができることもある。
自分が心からやりたい仕事もある。
でも、少なくとも収入だけを見て判断するのはやめた方がいいと思った。
俺が仕事を考えるときに重視するようになったのは、主に三つ。
① どれくらいの収入になるのか。
② どれくらいの時間と負担が必要なのか。
③ その仕事は、これからの自分につながるのか。
特に三つ目は大切だと思っている。
例えば、今の収入はそこまで大きくなくても、新しいスキルを身につけられる仕事なら意味がある。
逆に、収入が高くても、自分の時間を大きく奪い、今後の働き方にもつながらない仕事なら、引き受けるかどうか考えたい。
仕事を減らすためには、まず自分が何に時間を使っているのかを知る必要がある。
収入を増やすための仕事なのか。経験を積むための仕事なのか。それとも、ただ断れずに続けている仕事なのか。
ここを整理するだけでも、仕事の見え方は変わってくる。
Xの運用もそうだ。
短期的に見たらもっと収入になることはあると思う。
でも長期的に見た時、Xを使ったマーケができるとかなり強い。
自分で事業を持とうと思ったらこのブランディングスキルはめちゃくちゃ武器になる。だからこそ学び続ける価値があると思ってる。
第3章|続ける仕事、減らす仕事、手放す仕事を分ける
仕事を整理するとき、俺はすべてを同じように考えない方がいいと思っている。
大きく分けるなら、三つ。
続ける仕事。減らす仕事。手放す仕事。
まず、続ける仕事。
生活の土台になる仕事や、自分が大切にしたい仕事。
俺の場合は、安定した収入につながる本業や、これからのキャリアに必要だと感じる仕事がここに入る。
次に、減らす仕事。
価値はあるけれど、今の自分には負担が大きすぎる仕事。
例えば、企業からの依頼をすべて引き受けるのではなく、対応できる件数を絞る。
毎日の対応が必要な仕事なら、業務の範囲を見直す。
自分がやらなくてもいい作業は、仕組み化できないか考える。
そして、手放す仕事。
収入はあるけれど、今の自分が望む生活とは合わなくなった仕事。
もちろん、ここは簡単に決められない。
長く関わってきた仕事なら、責任もある。
お世話になった人との関係もある。
だから、いきなりすべてをやめる必要はない。
契約の更新時期に合わせて見直したり、業務範囲を調整したり、引き継ぎを考えたりする方法もある。
俺自身、企業の仕事を減らす方向に切り替えてきた。
ここで大切だと思ったのは、仕事を断ることは、相手を否定することではないということ。
例えば、新しい依頼をいただいたとき。
「今は新規案件を増やさず、既存の仕事の質を高めることに集中しています」
こう伝えることもできる。
あるいは、
「現在の稼働時間では十分な対応が難しいため、今回は見送らせてください」
と伝えることもできる。
無理に引き受けて、期待に応えられなくなる方が、相手にも迷惑をかけてしまう。
だから、自分の時間を守ることは、仕事の質を守ることにもつながると思っている。
そして、もう一つ大切なのが、仕事を減らすことを失敗だと思わないこと。
収入が減れば、数字の上では後退したように見えるかもしれない。
でも、その分だけ自由な時間が増えたり、新しい挑戦ができたりするなら、必ずしも後退ではない。
仕事を増やすことだけが成長ではない。仕事を選べるようになることも成長だ。
俺はそう考えている。
第4章|空いた時間を、また仕事で埋めないために
仕事を減らしても、気をつけなければいけないことがある。
それは、空いた時間をまた別の仕事で埋めてしまうこと。
例えば、企業の仕事を一つ減らして、毎週5時間の余裕ができたとする。
でも、その5時間を使って新しい案件を引き受けたら、結局何も変わらない。
収入を増やすことが目的なら、それでもいい。
でも、自由な時間を増やしたいなら、目的を見失っていることになる。
経済学には「機会費用」という考え方がある。
何かを選ぶことで、ほかの選択肢を手放すことになるという考え方だ。
例えば、休日に5時間仕事をすれば、その分の収入が得られるかもしれない。
でも、その5時間で家族と出かけることはできなくなる。
逆に、家族と過ごすことを選べば、その時間に得られたかもしれない収入は手放すことになる。
どちらが正しいという話ではない。
自分が何を大切にしたいのかによって、選ぶべきものが変わる。
俺は以前、仕事の依頼が来たら、まずスケジュールの空いている場所を探していた。
でも、今は逆に考えたいと思っている。
家族と過ごす時間。
自分が学ぶ時間。
新しいことに挑戦する時間。
そうした時間を先に確保する。
そのうえで、仕事をどこに入れるか考える。
ここで重要なのは、家族との時間を「仕事がないときに使う時間」にしないこと。
仕事と同じように、大切な予定として扱う。
もちろん、急な対応が必要なこともあるし、予定通りにいかない日もある。
でも、基本の考え方を変えるだけで、仕事の入れ方は変わってくる。
例えば、新しい仕事を引き受ける前に、
「この仕事は、今確保している時間の中で対応できるか」
と考える。
できないなら、仕事の量や条件を調整する。
それでも難しいなら、引き受けない。
この判断ができるようになると、少しずつ自分の時間を守れるようになる。
自由な時間は、仕事の余りではない。自分で先に確保するものだ。
第5章|午前中だけ働く生活は、仕事を減らした先にできた
今の俺は、本業を持ちながら、複数の仕事を組み合わせている。
完全在宅で、基本的に仕事をするのは午前中。
もちろん、必要に応じて午後に対応することもあるし、いつも予定通りにいくわけではない。
でも、基本的な働き方は、以前とは大きく変わった。
ここで大切だったのは、単に仕事を減らすことだけではない。
仕事の種類を組み合わせること。
例えば、本業のように安定した収入につながる仕事。
企業コンサルのように、自分の時間とスキルを提供する仕事。
noteやメンバーシップのように、経験や知識を商品として届ける仕事。
それぞれ性質が違う。
本業があることで、収入の土台を作れる。
企業の仕事では、実際の課題に触れながら経験を積める。
noteなどの商品は、作ったものを複数の人に届けられる可能性がある。
もちろん、ストック型の商品も、作れば勝手に売れるわけじゃない。
発信を続けたり、商品を改善したりする必要がある。
それでも、すべての収入を自分の労働時間だけに依存させないという考え方は大切だと思っている。
そして、仕事を減らしてできた時間は、ただ休むためだけのものではない。
家族と過ごす。
新しいことを学ぶ。
これから始めたい事業について考える。
自分が本当にやりたいことに時間を使う。
そうした時間が、また次の仕事や発信にもつながっていく。
だから、仕事を減らすことは、必ずしも挑戦を減らすことではない。
むしろ、新しい挑戦のために、今の仕事を減らす必要があることもある。
俺はこれからも収入を増やしていきたい。
仕事も好きだし、新しいことにも挑戦したい。
でも、収入を増やすことだけを目的にはしたくない。
仕事のために人生のすべてを使うのではなく、自分が望む人生のために仕事を組み合わせたい。
そして、これは誰にでも同じ答えがある話ではないと思っている。
今は収入を増やしたい人もいる。
仕事に集中したい時期の人もいる。
家族との時間を増やしたい人もいる。
学び直しや新しい挑戦に時間を使いたい人もいる。
大切なのは、自分が何を優先したいのかを知ること。
そのうえで、仕事を増やすのか、減らすのか、組み合わせるのかを考えること。
最後に、一つだけ問いを残したい。
仕事を増やす前に、何のための時間を確保したいか決めているだろうか。
俺は以前、それを考えずに仕事を増やしていた。
だから、収入が増えても自由な時間は増えなかった。
でも、時間を先に確保するという考え方に変えてから、少しずつ働き方が変わってきた。
自由な時間は、仕事が終わった後に生まれるものではない。先に確保するものだ。
これからも、この考え方を大切にしていきたい。





