=LOVE に学ぶ:なぜ「バズ」は意図的に作り出せないのか

@kattu0403
日本語2026年8月19日
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TL;DR

アイドルグループ =LOVE の成功事例と著者自身の YouTube 運営経験を紐解き、バイラルヒットがいかに予測不可能で、かつタイムラグを伴うものかを深く考察。運任せではなく、継続することの重要性を説く。

日本テレビの「夜の音」に=LOVE(イコラブ)が出ていた。

かっつー(平野勝也) - inline image

佐々木舞香さんのビジュが鬼強

いま、TikTokでの再生回数は22億回を超え、今年6月には女性グループとして史上5組目の国立競技場単独ライブを達成、2027年には東京ドームが決まっている。

しかし、デビュー当時の映像が流れる中で、センターの佐々木舞香さんが、こう言っていた。

「これが終わったら絶対辞めてやるんだ!って思いながらやってました」

最年長の諸橋沙夏さんも、卒業を悩んでいた過去を語り、プロデューサーの指原莉乃さんが泣きながら引き止めた、という話まで出てきた。

僕はこの二人の言葉に、思わず感情を揺さぶられてしまった。

なぜかというと、いまの彼女たちを、僕は現場で毎週見ているからだ。

現場では、もうこうなっている

カラオケがあるバーに行くと、冗談抜きで、一晩に10回くらいイコラブが流れる。誰かが歌い終わって、次の人がまた別の曲を入れる。そういう夜が、普通にある。

ここまで来るのに、遷移があった。

かっつー(平野勝也) - inline image

2年くらい前の渋谷・新宿・六本木の飲み会では、イコラブの「絶対アイドル辞めないで」や「青春"サブリミナル"」は、若いイケメンとアイドル系女子が歌う曲だった。人気ではあったが、絶妙に内輪の曲だったのである。

それが今は、ほとんどの女子が率先して歌う曲となった。バーテンからすると「有線かな?」と思うくらいには流れているはずだ。

かっつー(平野勝也) - inline image

※ちなみに今「絶対アイドル辞めないで」のポジションになっているのは、Juice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」だと思われる。歌自慢の女子がよく歌ってる

M!LKにいたっては、もはや殿堂入りである。「イイじゃん」で一般層に届き、そこから「好きすぎて滅!」「爆裂愛してる」と3連続で当てている。化け物だと思う。

かっつー(平野勝也) - inline image

最近はAKB48の「好きish」も、センターの伊藤百花さんが可愛すぎると話題になっていて、「AKBの時代が再来か」と言われ始めている。ここで1年以内にガッツリ神曲を当てたら、とんでもないことになると思う。

僕は文化祭で女装して「真夏のSounds good!」を踊ったゴリゴリのAKB世代なので、正直、復権を祈っている。

そもそも「とくべチュ、して」は、後から火がついた

ここで一つ、興味深い事実を書いておきたい。

イコラブの認知を一気に広げた「とくべチュ、して」は、発売直後にすぐ売れた曲ではない。

2025年2月末に出て、一度はチャートから消えている。火がついたのは4月中旬から。TikTokで、曲の2番を使ったダンス動画が急に回り始めてからだ。そこから返り咲いて、結果的にBillboardのトップ100に35週も鎮座した。

つまり、発売から2ヶ月以上あとに、勝手に燃えたのである。

こういうSNSでのバイラルヒットは、現代アーティストにとって軽視できない、むしろ一番注視すべき現象である。

かっつー(平野勝也) - inline image

もちろん、3連続で当てているM!LKのような例外はいる。ただあれも、結成から10年やってきた末の3連続だ

1本目から3連続で当てた人を、僕は見たことがない。

僕の代表作は、未だにたこ焼きである

ここから、自分の話をする。

僕がYouTubeで一番再生された動画は、未だにたこ焼きの動画だ。1200万再生を超えている。

かっつー(平野勝也) - inline image

忘れもしない2019年12月29日。あれを出したのは、登録者2万人くらいで停滞していた頃だった。

キャバクラの黒服のバイトをしながら、ギリギリの生活費で食いつないでいた。本当に限界で、ネタは尽き、なんとかして新しい企画を出す必要があった。

そんな中、バイト中に大便をしていたら、企画が降りてきたのである。

「元銀だこ店員が、実際にたこ焼きを焼いている動画を出したら面白いのでは?」

うんこを流して帰宅し、翌日、特段編集も凝らずに、試しに出してみた。

かっつー(平野勝也) - inline image

それまで1日1000再生だった僕のチャンネルが、2日後に100万再生になっていた。

後から調査して分かったのは、みんな「実家にいる時におすすめで回ってきた」と言っていたことだ。つまり年末特需である。単に運が良かったということだ。

そしてエンタメYouTuberを引退するまで、どんなに渾身の企画を出しても、あの再生回数を超えることはなかった。結果、何をやっても「かっつーはたこ焼きだけ焼いてろ」と言われる始末である。

自分が面白いと思うものと、世間が面白いと思うものは、普通にズレる。そこに運と、トレンドが乗る。

だから僕は、バズは狙って作れるものではないと思っている。

ただし、履き違えないでほしい

ここが一番大事なところだ。

「どうせバズを狙えないなら、適当に上げればいい」は、完全に違う。

全力で作っても伸びない。それでも、全力で作るしかない。コンテンツで売れた人の全員が、この道を辿っている。

そもそもあのたこ焼きだって、その前に全力の動画を山ほど出し、限界を迎えていなければ、トイレで降りてくることもなかった。「とくべチュ、して」だって、何年も曲を出し続けていなければ、TikTokで拾われる場所にすら置かれていない。

たまに、前半だけを都合よく受け取って、雑なものを出し続けている人を見かける。それは単なるサボりの言い訳に使っているだけだ。

当たるかどうかは選べない。しかし、打席に立つ回数だけは選べる。

当たった後も、そんなに甘くない

ついでに書いておくと、当たった後も大変である。

当たったネタは、数回は擦れる。でも、さすがに150回は擦れない。どこかで飽きられて、方向転換を強いられる。

アーティストだって同じで、同じトンマナで数曲続けると「この人は似たような曲ばかり」と言われたりする。当てても言われるし、変えても言われる。

これは過去、武井壮さんとコラボ撮影をしたときにも「変化し続けないと生き残れない」と仰っていたため、どの業界でも言えることだと思う。

それでも、売れる前の話がしたい

売れた後の話は、正直、誰でもできる。

僕が本当に注目したいのは、売れる前の話のほうだ。

イコラブはデビューして9年目なのに、いまだに「新人みたいなグループ」として紹介されることがある。昔から応援してきたファンほど、あの紹介のされ方には思うところがあるはずだ。ライブが完売しなかった頃を知っている人からすれば、今の景色は嬉しくて、同時に少し遠い。

それでも彼女たちは、辞めなかった。泣いて引き止めた人がいて、引き止められて残った人がいて、その9年の先に、いまカラオケで一晩に10回流れる曲がある。

もちろん、努力しても報われなかった人もいる。道半ばで潰えた人も、同じくらい努力したはずだ。それでも、売れるまで諦めずに辛抱強く続けることは、やっぱり並大抵のことじゃないと思う。

バズは狙えない。狙えないから、続けるしかない。

僕は全然にわかの部類に入ると思うが、これからもイコラブ、それから伊藤百花さん筆頭のAKB、そしてM!LKの皆さんを応援していきたい。

僕は普段、YouTuber時代の経験を活かし、株式会社OCTOPUSで企業のSNS運用と動画の顧問をやっています。「打席の増やし方が分からない」という方は、XのDMかinfo@kattu0403.comまで気軽にご連絡ください。

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