仕事の進め方として、僕は「会議を一切しない」という前提で段取りを組むぐらいでちょうどいいと思っています。
もちろん、これには前提があります。
仕事の関係者がみんな文章を読めるとか、メールを送れば資料を送ればちゃんと読んでくれるとか、そういう組織であることです。
文章を書く側もそれなりの努力が必要です。読みやすい文章で書く、目につくところに要点を書いておく、そのくらいは当然やっておく。
でも、そこさえやれば相手はちゃんと読んでくれる。
・・・という前提の組織であれば、ぶっちゃけ会議の9割くらいは無くせるんじゃないかなーと思ってメモを書いておきます。
会議がない世界の、何が嬉しいのか
まず、非同期で進められるので、時間的拘束がゼロになります。
「同じ時間に同じタイミングでその場にいないといけない」っていう、あの「何時にやらないといけない」っていう決まりが、すごく鬱陶しいんですよね。これがなくなる。これだけでもう、世界が違います。
次に、理解するスピードの観点もありまして。
会議が始まると、たいてい資料を口頭で説明することになります。これが、よっぽど口頭の説明がめちゃくちゃ上手い人、つまり資料を読むのにかかる時間よりも早く理解できるように説明できる人であれば、まだ口頭で聞いたほうがスッと入ってくる。でも、そんな人ってめったにいないわけですよ。
たいていは、資料に書いてあることをそのまま読み上げるだけ。あとはよく「これ謎だな」と思うんですけど、「プレゼン資料に書いてないこともしゃべろう」とか言ってる本があるじゃないですか。バカかよと。書いとけよと思いますよね。
だから基本、めちゃくちゃ説明が上手い人でない限り、資料は黙読したほうが早く理解できます。
数字を見てもそうです。人が口でしゃべる文字数は1分間で300字ぐらい。読むのは真面目に読むと1分で400字。しかも、必要なところだけかいつまんで読むこともできる。知ってるところは読み飛ばせばいい。読まなくていい部分は読まなくていい。そういうのを加味すると、読むほうが圧倒的に早いんですよ。
物事を理解するという1点においては、会議で話を聞くより、ドキュメントを読んだほうが早い。これは間違いないと思っています。
「会議のほうが意見が出る」というウソ
次に出てくる反論が「いや、会議のほうが意見が出るでしょ」というやつです。
・・・本当だろうか?
ちょっと胸に手を当てて、今週の会議を振り返ってみてほしいんですけど、会議をやる前と後で「いいアイデアもらえたな、最高だな」とか「会議ってクッソ楽しいな、生産的だな」って思えたこと、何回ありますか?
僕はないです。
ぶっちゃけ、1ヶ月に2~3回あればいいぐらい。
本当に会議の前と後で、自分の想定を上回るような発見があったことなんて、月に1回あるかないかです。そんなもんなんですよ。
しかも今は、AIと壁打ちすれば、自分の想定を超えた意見はだいたいカバーできる時代です。AIがあるぶん、なおさら会議で「自分が思いつかなかったアイデアをもらえる」という奇跡的な瞬間は減っているわけです。
社外の人と話すなら、まだ別ですよ。発見はあります。でも社内の普段関わっている人と話して「うわ、その視点なかったわ」となる瞬間、そんなにないですよね、正直。
だから「議論が活性化するから会議が必要」みたいな話も、いらないです。そんなのメールでもSlackでもできるでしょと。ドキュメントとチャットとメールベースで進めたほうが、断然早くないかしら・・・と思います。
会議をしない代わりに、何が必要か
じゃあ会議をしないでどうやって仕事を進めるか。
乱暴にまとめると、3つの能力が必要だと思います。
①問題解決のロジックを組み立てる力
問題解決とかロジックとか書くと小難しく感じるかもしれませんが、割と考えることはシンプルで、
- 目的:解決したい課題は何か
- 背景:なぜその目的を達成しないといけないのか
ここをまずクリアにする。
背景と目的がクリアになれば、「じゃあその目的は達成すべきだね」となるわけなので、次は手段。
手段はとりあえず3つぐらい挙げておきゃいいんですよ。A案、B案、C案。
そして判断基準。これも5つで十分です。
- 効果
- コスト
- スピード
- 実現可能性
- リスク・副作用
何億円とか何千万もかかるような話じゃなければ、各案について「〇」「×」「△」ぐらいで関係者の認識が揃えばOKです。
そして最後に、「A案・B案・C案を、効果・コスト・スピード・実現可能性・リスクで評価した結果、A案がいいと思います。具体的にはこういう段取りで、いついつまでにこれをやって、次にこれをやって、という流れで進めたいと思います。どうでしょうか?」と聞く。
↓のようなイメージ。

それでOKならOKと返ってくるし、ダメなら「ここは変えたほうがいい」と返ってくる。もうそれでいいんですよ。
②相手にスパッと一発で伝わる文章で書く力
これ、ぶっちゃけ余裕です。
まず文章力の本を1冊読む。
なんでもいいです。
1冊で十分なので、Amazonで★が100以上ついていて評価4を超えているものを選べば、基本的なお作法が学べるはずです。
そして、本を読んだあとに、文章が上手い先輩を捕まえて「すいません、僕の文章とかメールとか資料に、1ヶ月赤入れしまくってくれませんか。徹底的に」って頭を下げてお願いするんです。土下座くらいしときましょう。
これで1ヶ月、バンバン赤入れを食らい続けたら、文章力は普通に上がります。
先輩が捕まらなくても大丈夫。AIに頼めばいいんです。「僕の文章を、読みやすさという観点でボコボコにフィードバックして」って言えばいい。
もうちょっとちゃんとやるなら、文章力の本のまとめページを何個かスクショして「これが分かりやすい文章のルールね、覚えておいて」と読み込ませる。そのうえで「この本の教えを踏まえたとき、僕の文章のどこがイケてない?」とバシバシ指摘してもらう。
これを1ヶ月やれば、誰でも文章力は上がります。「誰でも普通にわかるように書く」ができればいい、それだけの話なんです。
③クローズドクエスチョンで聞く力
「僕はこういうふうに進めたいんですが、それでいいですか? YesかNoで答えてください。No の場合は代替案ください」
これでいいんです。
代替案、もしいきなり出すのが難しければ、「ミニマム、懸念点とかヒントぐらいは書いといてください」みたいな形でもいい。とにかく Yes/No で答えられる聞き方をする。
これらをやるだけでも、仕事って本当にテキパキ進みます。
これを「組織」に浸透させる
ここまでは個人の能力として何が必要か?という話でしたが、次はこれをどう組織に広げるか。
僕がよくやっているのは、まず「会議大嫌いブランディング」をめちゃくちゃ徹底することです。
僕、本当に性格悪いと思われてると思うんですけど、たとえば会議のカレンダーが入ったら「これ、ミーティングする必要ありますか?」って返しちゃうんですよね。
ちょっと偉い人が多めのミーティングだったとしても、僕がその会議で話したい内容をドキュメントにまとめて、先に送っちゃう。「議題について、僕はこう思います」を先に提出する。
仮に会議が行われたとしても、会議中に「これ、次からチャットベースで進めていいんじゃないですか?」と言うようにしています。「会議しなくても、文章ベースで進められると思いますよ」と。
あとは、会議が始まった瞬間に「これ、1時間かけずに30分で終わらせません?」とか「何が何でも短時間で終わらせたいです」って言う。これは目上の人にも言います。
これを上にも下にも横にも、なりふり構わずずっと言い続けると、だんだん「あいつはそういうやつだ」と思われるんですよね。「あいつは会議をせずに仕事を進めたがるタイプなんだな」と。
でも、ぶっちゃけ、それで文句を言われたことは一度もないんです。
「本山さん、仕事進めづらいです」とか「会議をやらないって、すげえ迷惑です」って言われたこと、本当に1回もないんですよ(言いづらいだけで腹の底では思われているかもしれませんが、、、そりゃ言わないやつが悪いよ。いい大人なんだから)。だから、なんだかんだこのほうが効率いいんじゃないか、というのが僕の結論です。
そして時間が経つと、周りの人も「あ、確かにこっちの進め方のほうが楽じゃん」となってきます。
それでも会議をやらないといけないとき
どうしても会議が発生する場合は、黙読から始めるようにしてます。
僕が主催する会議は、僕が書いた資料についてまず3分間、参加者全員で黙読してもらう。黙読が終わったら「何かありますか?」と聞く。これでだいたいワンパンで終わります。
予定していた時間より短く済むことが多いです。だいたい15分とか30分で終わらせられる。
目標面談も、僕は同じやり方です。
僕は会社員の顔も持っていて、契約社員という立場なんですが、誰も面倒見たくないと思ったのか知らないですけど、僕の直属の上長は事業部の部長クラスの人です。
その人と目標面談をするときも、「すいません、まず読んでもらっていいですか」と資料の黙読からスタートします。1年間の目標と、四半期の目標がこうなっていて、各目標に対して「これは達成」「これは未達」、未達の場合は「これが原因で、次はこうします」まで全部書いてあるので、これを読んでもらって、認識を揃えるようにしています。
期待値がずれている部分があれば、そこから会話がスタートして、議論は10〜15分。残った時間で軽く雑談して終わる。これでいいんですよ、ぶっちゃけ。
まとめ
雑にまとめますと
「マジで会議をできないとしたら、どういう仕事の進め方をすればいいか」という前提で、何事も考える。
そうすると、結果的にいろんなことがテキパキ進みやすくなります。
会議をやらないために必要なのは、ロジックを組み立てる力と、文章で伝える力と、クローズドクエスチョンで聞く力。この3つだけ。そして、それを組織に通すには、「会議大嫌いブランディング」をなりふり構わずやり続けること。
・・・くらい割り切っておくと、参加する会議数が適性数になった感触があるので、備忘録的に書いてみました。
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