タイトルを見て「議事録って下っ端の仕事でしょ」「てか、議事録はAIが書けばよくね?」「ぷっぷーw化石がいるぞw」と思われそうですが、それでも議事録を人の手で書いてみませんか?という話です。
そもそも何のために議事録が必要か?
- ToDoを明確にして物事を前に進めるため。会議が終わって自席についたときに「で、私は何すればいいんだっけ?」と思わせてしまったらアウト。「いつまでに、誰が、何をやるのか」を誰の目から見ても明らかになるよう書いて周知しきる。これこそ議事録の一丁目一番地です
- 決定事項の証跡を残すため。書いておかないと、後になって「それ言ったよね」「いや言ってないよね」の水掛け論になりかねません。最悪、偉い人に決まったことをちゃぶ台返しされます(まあ、議事録に書いていても平気でちゃぶ台返ししてくる人もいますが)
- 会議の不参加者にも文脈を理解してもらうため。決定事項とToDoしか書かれていない議事録だと、不参加者は「え、なぜに、その結論になったん?」と「取り残された感」を抱きます。この「取り残された感」が厄介で、少しずつ関係者のモチベーションを蝕んでいきます
生成AIがあるのに、人間が議事録を書く意味は何なのよ?
- 「いまや議事録は生成AIが書いてくれるので、人間が書く意味はないよね」みたいな話を見聞きします。ただ、会議を毎日やっている身からすると、人力でリアルタイムに議事録を書きながら会議を回した方が効率いいよなーという感覚値です
- リアルタイム議事録×ファシリのメリットは3つ:1つ目は論点からブレずに議論を進行しやすい(どの論点に決着をつける必要があって、今どこを話しているか、会議の現在地を示しながら進行できる)。2つ目は認識のズレを無くしやすい(「〇〇さんの発言は、こういう理解で合っていますか?」と確かめながら書ける)。3つ目はToDoと決定事項を明確に握りやすい(「このToDoは〜さん担当で、いつまでに、このアウトプットで仕上げてくださいね」と具体的に定義しながら進行できる)
- 生成AIが書いてくれるのは、あくまで「発言録」なんですよね。何を話したかは正確に記録してくれます
- ただ「何を話すべきか、論点は何か」「決定事項やToDoは決まりきったのか」「この発言、追加で質問したほうがいいのでは」までは、AIは考えてくれません。何が何でもToDoを決め切るぞ、そんで議事録に残すぞ!みたいなことも、AIは面倒を見てくれないわけです
- もちろんAIがファシリまでやりはじめたら話は別ですが、今のところは「人間がファシリテーションをしながら議事録を取るスタイル」が何だかんだ会議が捗るなーという現場感です
あと、議事録を書きまくると、ツヨツヨになれます
議事録を書く行為は、基礎的なスキルセットとマインドセットの総合格闘技。特に大きい能力が5つ身につきます。
- 文章力:議事録を読んだとき、最初に透けて見えるのがこれ。文章力が酷い議事録は「何度読み直しても頭に入ってこない」「一文が長すぎて読む気が失せる」となり、最後まで読んでもらうことすらできない。それくらい厳しい世界です。一方で、努力さえすれば伸ばせるスキルでもあるので、シゴデキな先輩に「僕の議事録をぎったぎたのめっためたに赤入れしてください。どうかお願いします!」と懇願して修業に付き合ってもらうのが一番の近道かと
- 構造化力:会議の流れをそのままメモした発言順の議事録は、「今、何の話をしているのか」がさっぱりわかりません。会議の全体像と、全体像における各論点の位置づけを示してあげる必要があります。人の話かカネの話かモノの話か、仕組みの話か文化の話か、戦略の話か実行の話か。議事録を書くということは、構造化をするということです
- 話の理解度・キャッチアップ力:「文章力と構造化力があれば余裕で書けるっしょ。高学歴なめんなよ」と思った方、ちょっと待ってください。「専門用語」に足元をすくわれます。わからない用語が出てきたら、まず自分で調べる、10分調べてもわからなければ人に聞く。この動作を徹底して会議に3回くらい参加すると、社内用語や業界用語の6割くらいは理解でき、初見の用語もある程度推論できるようになります
- 会議への当事者意識:実は、議事録の良し悪しを大きく左右するのがこれ。「確かに〇〇は大事だよね、私もそう思うよ」「ですよね。それで、次の議題なのですが」と流れそうなときに、「いや待って。〇〇は結局やるの?やるとして、誰がいつまでにやるん?」と嚙みつけるかどうかが議事録の品質を左右します。当事者意識の低い人の議事録は「決まっていそうで決まっていないことが散見される」「どっちともとれる曖昧な記述が残っている」というケースが散見されます
- 仕事のスピード:議事録をお願いされたときは、仕事のスピードがいかほどか試されていると思ったほうがいいです。仕事が速い人は、会議が終わると同時に初版が出来上がっていて、終了後5分以内に「議事録の確認をお願いします」が参加者全員に飛んでいる。「会議が終わって何分後に議事録が出来上がるか」は、誰も見ていないようで、実はあなたの仕事の印象を大きく左右します
・・・ってことで、人間議事録、個人的にはまだまだ色あせていないんじゃないかと。
ちなみにオススメは
- 会議の前に議事録を7割くらい書いておく(話すべき論点は何で、論点に対する仮の答えは何か)。7割全部を会議で見せるか、あえて3割くらいしか書いておかないかは、その場の主旨によって調整する
- で、会議中にリアルタイムで画面共有しながら議事録を埋めながら進行する。会議終了と同時に「ToDoと決定事項はこれで。議事録はこれね」と完成すると、脳汁がきもちぃ
ってことで、noteにリアルタイム議事録のつくり方も書いていますので、よろしければ。
note:【秘伝技】リアルタイム議事録の書き方





