今年の「EBiDAN THE LIVE 2026 15th Anniversary」でSUPER★DRAGONが全日程で披露した「Concealer」が好き過ぎる。
https://x.com/Supdra_staff/status/2088958956722954501
ダウナーなトラックの上をしっとりと奏でるピアノの音色にすがりつく無機質なシンセリード音と、色気と退廃的なボーカル群、重みのあるラップ群のこの曲は、EBiDANのどのグループにも無い、彼らの個性が溢れたインダストリアルなダンスミュージックである。
ダンスミュージックに顕著な勢いとか、前向きさや多幸感などが一切無く、ただひたすらにアンニュイで、どこか重くまとわりつく『湿度』がこの曲の全体を覆っている。
MVも、モノクロの色調の中円卓を中心に囲む彼らの雰囲気は重々しく、「Concealer」の湿度を最大限に表現されていると感じる。
【MV】SUPER★DRAGON / Concealer
https://www.youtube.com/watch?v=s4stec1zNSc
同じような湿度感ある曲で自分が好きなやつだと、Clean Banditの「Rather Be」やSwedish House Mafiaの「Don't You Worry Child」という曲があるんだけど、洗練されているのに、どこか切なさの片鱗がずっと漂う空気感が同じ匂いを感じる。
Clean Bandit - Rather Be ft. Jess Glynne [Official Video]
https://www.youtube.com/watch?v=m-M1AtrxztU
Swedish House Mafia ft. John Martin - Don't You Worry Child (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=1y6smkh6c-0
この湿度感を例えるならば──────そう、イギリスのどんよりとした曇り空みたいな、UKテクノやガラージの名曲を生み出した『閉塞感』が「Concealer」からも滲み出ていて、この空気感は幾多ある日本のボーイズグループでも、彼らにしか表現できない素晴らしい楽曲だと思う。
この記事を見ている人はだいたい既知だと思うけれど、SUPER★DRAGON(以下スパドラ)は、超特急・M!LKと同じスターダストプロモーションの若手俳優集団「EBiDAN」から生まれた、9人組ダンス&ボーカルグループである。
SUPER★DRAGON Official site

SUPER★DRAGON
デビュー当時は最年少が小学生(!)と若く、グループのコンセプトとして、ミクスチャーを掲げてロックとEDMの融合的な楽曲も多く若さと勢いが前面に出ていたが、メンバーが全員が20代を超えたあたりから、楽曲のカラーがよりインダストリアルに、より重厚なクラブサウンドへと深化していった感がある。
メンバーのジャン海渡は、グループの楽曲制作だけでなく、jjean名義のソロプロジェクトでよりコアな楽曲を制作し、日本の男性アイドル(※)には珍しく、SoundCloud(注)にも自分の楽曲を配信している。
個人的に、SDR運営はジャンをひとりのミュージシャンとして、トラックメイクの価値を尊重するため、彼にまかせて伸び伸びと活動させてる表れだと思う。
(※便宜上男性アイドルと記述してます。K-POPだとBTSやNCTほか、メンバー個人のSoundCloudのアカウントがあって自作曲を配信していたりする)
(注)SoundCloudとは・・・
自身で制作した楽曲を共有できる音楽プラットフォームで、プロ・アマ問わず誰でも参加できるため、リミックスや自作曲など一般の音楽配信サービスにはない「原石のようなレアな音楽」を見つけることができる。
https://x.com/barks_news/status/1804439184398323736
また、ラップ担当の松村和哉、ボーカルの池田彪馬もそれぞれソロプロジェクトを持ち、グループの枠にとどまらない活動を展開している。
https://x.com/barks_news/status/1798293686549434781
https://x.com/HyomaIkedastaff/status/2084270943673975155
スパドラは超特急と同じように、ダンス・ボーカル・ラップとポジション特化型のグループでそれぞれメンバーの役割が固定しているが、ただパフォーマンスするだけでなく、楽曲制作にも深く全メンバーが関わっているのが特徴である。
そう感じたのは5枚目のアルバム「mirror」のリリース時のインタビュー記事を見た時だった。
https://x.com/Billboard_JAPAN/status/1631595565447274496
トラックメイカーのジャン海渡はもちろん、ボーカルの古川毅も作詞に参加し、もう一人のボーカル・池田彪馬においては歌割りを担当しているとの事である。ラップ詞では松村和哉や田中洸希がメインで携わり、グループの世界観を十分に表現している。
また、楽曲の振付においては志村玲於を筆頭に飯島颯・伊藤壮吾・柴崎楽のダンサー陣がコレオグラファーと共同で楽曲の魅力を最大限に発揮してダンスの制作に携わるなど、メンバー全員が『協同作業』で作品を作り上げ、世界観まで作り込んだステージでパフォーマンスを披露するのがスパドラの最大の魅力だと思う。
スパドラ以外の他グループもメンバー個々の活動を還元して、自グループの実力を伸ばしている事は多々あるが、スパドラの個々メンバーが一つの作品に『協同作業』を取り組む姿は、ダンスボーカルグループよりも『バンド』の空気に近いものがあり、そこが他グループとは違うのが彼らの武器であると思う。
日本の男性アイドルやダンスボーカルグループのカテゴリを海外では『Boy Band(ボーイ・バンド)』と呼ばれているが、スパドラのバンド的な協同作業活動はまさに『Boy Band』と呼ぶに相応しいのではないだろうか。
個人的に思ったのが、スパドラのフィールド的にはロックやポップが主体の日本のフェスよりも「WIRE」とか「Time Warp」的なテクノ・レイヴ的なフェスが似合いそうだな〜って勝手に思ってるけどどうかな?
あと、個々のパーソナリティについてあまり深く掘り下げてないんだけど、「スパドラは全員『カス嘘のお兄さん』である」というポスト見て麦茶吹くほど大笑いしたので、近いうちに「スパドラクエスト」見てみよっと。
最後にこの記事を書く前に作った自分のプレイリストを載せときます。
https://open.spotify.com/playlist/6nvwTe9Bm8VZdwZuZxhwR1?si=c703e2c131a3400d


スパドラ&UK EDM-Spotify-





