「AIって、結局どう使えばいいんですか?」
この質問、毎日のように届きます。
多くの人はAIを「答えをくれる道具」だと思っています。僕も最初はそうでした。
でも、発信で伸びる人がAIに一番やらせているのは、答え探しでも、業務効率化でもありません。
自分の中にある、まだ言葉になっていないものを、言語化させることです。
そして、この使い方を誰よりも鮮やかにやってのけた経営者がいます。
売上高142億円。前期比71.4%増で、過去最高。創業5年8ヶ月、30歳での上場は、国内アパレル経営者として史上最年少。
株式会社yutoriの片石貴展社長、通称「ゆとりくん」です。
インスタの古着アカウントひとつから始めて、SNSの力だけでここまで駆け上がった人です。
その彼が2026年6月29日、YouTubeで公開したAI活用が「直感カルテ」でした。AIに、自分自身を解剖させる使い方です。
先に言っておきます。
これを「社長の変わった自己分析」で終わらせた人は、一番おいしいところを取り逃します。
この手法の本質は、自己分析じゃない。「なんとなく」を言葉に変える技術です。そして僕は、これは発信者にとって最強の武器になると思っています。
32分の動画を最後まで見て、本人が公開したプロンプトを全部読み込みました。手順も、プロンプトも、最後に僕が発信用へ書き換えたプロンプトも、この記事に全部置いていきます。
長くなるので、後で見返したい人は保存推奨。
1. ゆとりくんとは誰か。30秒だけ説明します
知らない人のために、最低限だけ。
片石貴展さん。Instagramで古着コミュニティ「古着女子」を立ち上げ、2018年4月に株式会社yutoriを創業。「9090」などZ世代向けブランドを次々に当て、2020年7月にZOZOグループ入りしました。
そして2023年12月27日、東証グロースに上場。創業から5年8ヶ月。当時30歳。国内アパレル経営者として史上最年少です。
直近の決算(2026年3月期)は、売上高142.34億円で前期比71.4%増。営業利益も61.4%増の10.84億円で、ともに過去最高でした。
本人は動画の中で、こう振り返っています。
「上場したときが40億。前期が140億。この2年で売上が100億増えた」
つまり、いま日本で一番勢いのあるアパレル経営者の一人です。
その人のAIの使い方が、僕らの想像と真逆でした。
2. 「言葉で自分を掘るのは、すごく難しい」
動画の冒頭で、ゆとりくんはこう言います。
「言葉って、自分が気づいてる範囲でしかアプローチできないから、自分の内面を言語的なアプローチで掘っていくことって、すごく難しい」
これ、一度立ち止まって考えてみてください。
あなたは自分の悩みを、自分の言葉で正確に説明できますか。
人間は「すでに知っている言葉」と「すでに気づいている範囲」でしか考えられません。だから言葉で内面を掘っても、知っている答えしか出てこないのです。
そこで彼は、言葉を渡すのをやめました。
代わりに渡したのは「直感」です。
なんとなく保存していたPinterest(画像収集アプリ)の画像。最近よく聴いている音楽のプレイリスト。
無意識に選んだものをAIに統合分析させて、まだ言葉になっていない本音を言語化させる。
これが直感カルテです。
先に、正直に言っておきます。
この動画はGenspark(自律型AIエージェント)の提供、いわゆるタイアップ動画です。
「なんだ、案件か」と思った人。ここで閉じると損します。
この手法の骨格は「素材を渡して、統合させる」。それだけです。だからツールを選びません。ChatGPTでも、Claudeでも、Geminiでも再現できます。
3. 直感カルテの全手順(プロンプトは本人が無料公開)
手順の前に、一番大事な勘違いを潰しておきます。
AIに「私の悩みは何ですか?」と聞くのではありません。
医者に例えるとわかりやすいです。問診だけで「僕の病名を当ててください」と言うのが前者。血液検査の数値とレントゲンを渡すのが後者。
答えを聞くのではなく、答えがすでに現れている素材を渡す。
この順番がすべてです。
STEP1:自分の「OS」を渡す
最初に入力するのは、土台の情報です。
- 生年月日
- 算命学・四柱推命の診断結果(スクショでOK)
- MBTI
- 簡単な経歴
ここでのポイントは、肩書きを盛らないこと。
ゆとりくんは「上場企業の社長」とは入力せず、「会社経営」という事実だけを渡しました。肩書きが強すぎると、AIがそのイメージに引っ張られて、テンプレの「社長像」を返してくるからです。
まず、一人の人間として分析させる。
起点のプロンプトは、本人がYouTubeの概要欄で全文公開しています。冒頭部分を引用します。
あなたは、私専用の「直感分析エージェント」です。これから私は、自分の生まれ持った性質、最近保存している画像、聴いている音楽、見ている動画、現在の悩み、仕事や創作のテーマを順番に入力していきます。(中略)今回の目的は、AIに悩みの答えを直接聞くことではありません。私が無意識に選んでいる画像、音楽、動画、言葉、創作、仕事の方向性の中に、すでに答えが現れているという前提で、それを整理し、言語化し、最後はビジュアルに変換してください。
「答えはすでに現れている」という前提を、最初に置く。ここが設計の肝です。
全文は動画の概要欄にあります。本人が「そのままコピペして使ってもらえれば。有料noteとかに誘導しないんで」と明言している、太っ腹な公開です。
STEP2:Pinterestの画像群を渡す
次に、なんとなく保存していた画像をまとめてアップロードします。
大事なポイントは2つ。
1つ目。1枚ずつではなく「画像群全体の共通点」を分析させること。色味、光の質、時間帯、余白の量、そして「回復したいのか、戦いたいのか、逃げたいのか、変わりたいのか」。そういう横断の観点で読ませます。
2つ目。分析のために画像を選び直さないこと。「なんとなく好き」で保存したものほど、本音が出ます。
STEP3:音楽のプレイリストを渡す
音楽は「好みのジャンル」としてではなく、「今の感情のテンポ」「今の人生フェーズのBGM」として分析させます。
ちなみにゆとりくんは、YouTubeの視聴履歴も素材の候補に挙げたものの、「見たら好きなタレントの動画ばかりで、これでは何も伝わらない」という理由で不採用にしています。素材は、無意識が出ているものだけを選ぶ。この取捨選択も参考になります。
STEP4:統合して「カルテ」にする
最後に、OS分析・画像分析・音楽分析を統合して、総合診断レポートを作らせます。
現在の深層心理。避けている課題。次に向かうべき方向。1週間の行動プラン。今の内面を表す画像の生成まで。
本人いわく、ここまでの作業時間は約1時間です。
4. AIの診断が、容赦なかった
で、何が出てきたのか。
上場社長に対してAIが返した言葉が、遠慮なしでした。
OS分析の結論は、こうです。
「鋼の刃を絹で包んで差し出す人。内側の鋭さと外側の調和性のギャップこそが、あなたの最大の武器であり、同時に最大の疲労源です」
画像分析では、彼が選んだダークファンタジー調の12枚から、こう指摘しました。
「自然光がほぼ存在しません。すべてが演出された、拡散された光。これは、太陽の下に立つことの疲労を示しています」
経営者として矢面に立ち続ける疲労を、AIは画像の「光の質」から言い当てたわけです。
さらに、いまの願望の内訳まで数字にしました。
戦いたい5%。回復したい20%。逃げたい40%。変わりたい35%。
音楽分析からは「立ち止まって悲しみを感じることを、避けている」。
そして統合レポートの最終結論が、これです。
「拡大の時代を終え、純度の時代に入る。その最初の夜にいます」
ゆとりくんは今年7月に「ミラーボールを消して」というEP(数曲入りの音楽作品)を出すのですが、その作品のテーマと、AIの診断が一致していました。本人がカメラの前で何度も「すごい」と漏らしながら、図星を認めていく32分です。
彼はこうも言っています。対面のカウンセラーが相手だと、人はどうしても格好をつけたり、見栄を張ったりする。AIが相手なら、人に見せたくない部分までさらけ出せる、と。
142億の経営者が、AIには弱さを見せている。
この事実だけでも、見る価値のある動画でした。
5. ここからが、本当に大事な話
冒頭で「発信者の武器になる」と言いました。ここで回収します。
直感カルテの本質は、自己分析ではありません。
「なんとなく」を言葉に変える技術です。
僕はAIで事業を回している人間です。記事も、分析も、企画も、毎日AIに任せています。その立場から断言しますが、「答えを聞くのではなく、素材を渡して言語化させる」という順番は、ビジネスのあらゆる詰まりに効きます。
たとえば、発信です。
- 何を発信したいのか、自分でもわからない
- アカウントのコンセプトが決まらない
- プロフィールが書けない
- 「あなたらしさを出せ」と言われても、出てこない
こうして止まっている人、多いですよね。
それは能力の問題ではありません。順番の問題です。
言葉で掘るから、出てこないんです。
でも、あなたのスマホには、もう答えがあります。
Xのブックマーク。Instagramの保存欄。何度も見てしまうアカウント。なんとなくスクショした画面。
無意識に選んだものの中に、あなたの発信の世界観は、すでに現れています。
そこで、ゆとりくんの画像分析の設計を、発信者向けに書き換えました。そのままコピペで使えます。
1【発信コンセプト言語化プロンプト】あなたは、SNS発信のコンセプト設計を専門とするブランド戦略家です。これから、私が最近「なんとなく良い」と感じて保存した投稿のスクショ、何度も見てしまうアカウント、気になった画像をまとめて渡します。1つずつの感想ではなく、全体に共通する無意識のパターンを読み解いてください。分析してほしい観点は以下です。21. 共通するテーマ・ジャンル(私が本当に興味を持っている領域)32. トーン(教える系か、共感系か、実録系か、俯瞰解説系か)43. 文体・デザインの共通点(硬い/柔らかい、数字が多い/物語が多い)54. 私が「憧れているが、まだやれていない」発信のスタイル65. 私がまだ言葉にできていない、発信で伝えたい価値観特に深く見てほしいのは、「なぜ私は、これらに惹かれているのか」という点です。最後に、以下の形でまとめてください。7・私の発信の世界観を一言で表すコンセプト案(3案)8・そのコンセプトでのプロフィール文(3案)9・明日から出せる投稿テーマ(10個)
保存欄のスクショを撮って、これと一緒にAIに投げる。それだけです。
「コンセプトを考える」のではなく、「すでに選んでいたものを言語化してもらう」。
ゆとりくんが自分の内面にやったことを、あなたは自分の発信にやればいい。
まとめ
- AIの価値は「答えを出すこと」だけじゃない。「まだ言葉になっていないものを言語化すること」
- 聞くのではなく、素材を渡す。診断名を聞くのではなく、検査データを渡す
- 肩書きを盛らない。「なんとなく選んだもの」ほど本音が出る
- 1回で終わらせず、毎月回す。先月のカルテとの差分が、自分の変化のログになる
ゆとりくんは月1回の振り返りをすすめていました。僕はこれを「言語化の複利」と呼んでいます。1回の診断はただの点ですが、毎月続ければ線になり、あなただけのデータ資産になります。
今日の一歩は、1つだけ。
スマホの保存欄をスクショして、上のプロンプトと一緒にAIに投げてください。5分で終わります。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今日話した「AIに答えを聞くのではなく、素材を渡して言語化させる」という考え方。これ、僕自身が毎日、事業の現場で回しているものです。一度この考え方で回し始めると、もう元のやり方には戻れません。
そして今だけ、期間限定で。
「20個の特典」を、まとめて配っています。
1つ目。Claude / Codex / ChatGPT / Gemini 完全攻略ガイド、11本。
2つ目。コピペするだけで動く「神プロンプト100選」。
3つ目。そのまま使えるAI実践ツール、6個。
4つ目。AI事業を立ち上げ、初月で327万円を出した全過程。
合計20個。しかも全部、無料です。セミナーや無料個別相談に参加しなくても、全部もらえます。
特に人気なのはスライド作成GPTsです。以下のようなスライドが誰でも簡単に作れます。

嘘みたいな話ですよね。でも、本当です。
受け取り方は、シンプルです。下のLINEオープンチャットに入るところからです。
ここからどうぞ
正直に言います。これは一発で完成したものじゃありません。50回以上失敗しました。1週間かけて、誰でも使える形にしました。
もう一度だけ、言わせてください。必要なのは、技術じゃありません。AIを迷わせない設計だけです。
AIに"答え"を求めて消耗するの、今日で終わりにしませんか。
参考文献
- ゆとりくんチャンネル「【プロンプト付】ゆとりくんが驚いた、AIを活用して『直感カルテ』を作るすごい方法。【AIで自分を解剖】」(2026年6月29日公開)
- FASHIONSNAP「小嶋陽菜が率いるハーリップトゥが成長をけん引 yutori26年3月期決算は過去最高業績」(2026年5月14日)
- FASHIONSNAP「yutoriがZOZOから独立し上場 片石代表30歳、国内アパレル最年少IPO」(2023年12月27日)
- 日本ネット経済新聞「yutori、売上高71.4%増の142億円 アパレル・韓国・コスメの成長がけん引」





