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東京 23 区の新築一戸建て平均価格が 8,287 万円に:実際に購入しているのは誰か?

@coperu100
日本語2026年5月20日
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TL;DR

東京 23 区の新築一戸建て平均価格が 8,287 万円という過去最高値を記録しました。この価格高騰を牽引しているのは、高所得の共働き世帯です。購入者は投資価値よりも家族の居住空間を優先する傾向にありますが、コストを抑えるために立地や土地面積で妥協を強いられるケースも多く見られます。

首都圏の新築戸建て、平均5367万円。全体はローン、23区は自己資金もないと届かない

首都圏の新築分譲一戸建てが、かなり高くなっています。

リクルートの「2025年首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査」によると、2025年の平均購入価格は5,367万円。2024年から523万円上がり、2014年の調査開始以降で最高値となりました。調査対象は、2025年1月~12月に首都圏で新築分譲一戸建てを購入契約した612件です。

ここだけ見ると、「戸建てもマンションと同じように資産化してきたのか」と思いたくなります。

ただ、調査をもう少し細かく見ると、そう単純ではありません。

新築戸建てを買っている人たちは、資産性を追いかけているというより、家族の暮らしを成立させるために、価格上昇をローンと共働きで受け止めているように見えます。

価格は過去最高。東京23区は8,000万円超え

まず、価格です。

2025年の首都圏新築分譲一戸建ての平均購入価格は5,367万円。前年の4,844万円から、1年で523万円上がりました。

東京23区に限ると平均8,287万円で、調査開始以降初めて8,000万円を超えています。東京23区では「6000万円以上」が77.1%を占めており、もはや首都圏全体とは別の市場と見たほうがよさそうです。

一方、埼玉県と千葉県は3,800万円台で、首都圏の中でもかなり差があります。

つまり、首都圏の新築戸建てといっても、東京23区と周辺県では、価格の見え方がかなり違います。

買っているのは、高年収の共働き世帯

価格が上がれば、当然ながら買える層も変わります。

契約世帯の平均世帯総年収は938万円で、これも2014年の調査開始以降で最高です。1,000万円以上の世帯は、2024年の26.0%から2025年は34.0%へ増えました。

なお、東京23区に限定すると、平均世帯総年収は1,301万円で、1,000万円以上の世帯は、65.3%です。

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さらに、共働き比率も高くなっています。契約者全体の共働き比率は72.2%、既婚世帯では75.8%。夫婦のみ世帯では93.2%と、初めて9割を超えました。

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ここから見えるのは、新築戸建てが「片働きの標準世帯が買う家」ではなくなっていることです。

いまの首都圏で新築戸建てを買うには、夫婦で働き、世帯年収を積み上げ、それでも足りない分をローンで補う。

そんな構造になっています。

全体ではフルローンが増えている。でも23区は自己資金も厚い

ただし、高年収世帯が増えたからといって、自己資金に余裕があるとは限りません。

自己資金0円、いわゆるフルローンの割合は32.8%。こちらも2014年の調査開始以降で最も高くなっています。平均自己資金は713万円で、2024年より16万円低下しました。

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ローン借入総額も大きくなっています。ローン借入者の平均借入総額は4,842万円で、これも調査開始以降で最高。5,000万円以上の借入が38.4%を占めています。

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ただし、東京23区では少し景色が違います。

東京23区では、自己資金「2,000~3,000万円未満」を入れた人が11.0%います。さらに「3,000万円以上」も8.5%。あわせると、19.5%の人が2,000万円以上の自己資金を投じて購入しています。

平均自己資金も、全体の713万円に対して、東京23区は994万円。東京23区では、ローンだけで押し切るのではなく、まとまった自己資金を足さないと届きにくい価格帯になっていると読めます。

しかも、東京23区はローンも大きいです。ローン借入者の平均借入総額は6,822万円で、5,000万円以上の借入が82.4%を占めています。

全体では「ローンで届かせる市場」。

東京23区では「大きなローンに、厚い自己資金も乗せる市場」。

同じ新築戸建てでも、資金計画の中身はかなり違います。高年収化と共働き化は、余裕の表れというより、上がり続ける住宅価格に追いつくための条件になっているように見えます。

それでも買う理由は、資産性より「家族」

ここが、戸建てらしいところです。

新築戸建ての購入理由で最も多いのは、「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」で59.0%。次が「もっと広い家に住みたかったから」で43.5%です。一方、「資産を持ちたい、資産として有利だと思ったから」は15.7%にとどまります。

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リクルートの解説でも、一戸建てはマンションと異なり、資産価値よりも「子供や家族のために家を持ちたい」という理由が中心だとされています。

つまり、首都圏の新築戸建ては、高額化しているからといって、必ずしも投資商品化しているわけではありません。

むしろ、家族のために必要な広さを確保するために、共働きで収入を積み、ローンを増やし、エリアによっては自己資金も厚く入れている。

そう見るほうが、実態に近いと思います。

*参考として、新築マンションでは「資産を持ちたい、資産として有利だと思ったから」が36.7%で最も高くなっています。

駅近より価格。土地より建物

では、買う人たちは何を重視しているのか。

購入検討時の重視項目では、「価格」が88.9%で最多です。続いて「住居の広さ」が55.4%、「最寄り駅からの時間」が54.2%、「住居の部屋数」が54.1%、「間取りプラン」が53.9%となっています。

東京23区に限定すると、「価格」91.5%、「住居の広さ」64.4%、「最寄り駅からの時間」61.0%、「住居の部屋数」と「間取りプランが」65.3%となっています。

一方で、「最寄り駅からの時間」「日当たり」「通勤アクセスの良いエリア」は、2024年よりやや低下し、2014年の調査開始以降で最低値になりました。

これは、駅近や日当たりを気にしなくなったというより、全部は取れなくなった、ということだと思います。

価格が上がるなかで、駅近、広さ、土地、日当たり、通勤利便性をすべて満たすのは難しい。その結果、まず価格を見て、次に建物の広さや間取りを見て、駅距離や日当たりは調整する。

そういう選び方に変わってきています。

実際、建物面積はあまり崩れていません。平均建物面積は98.6㎡で、2024年とほぼ同じです。一方、平均土地面積は115.0㎡で、2024年より3.5㎡縮小しました。

買い手は、建物の広さはできるだけ守る。

その代わりに、土地面積や駅距離、立地条件で折り合いをつける。

戸建てを買う理由が「家族のため」「広さのため」なら、この動きは自然です。

中古戸建ても、現実的な比較対象になってきた

もうひとつ注目したいのが、中古一戸建てとの並行検討です。

新築一戸建て以外で検討された住宅種別では、「中古一戸建て」が41.3%で最も高くなりました。2024年の36.7%から上がり、2014年の調査開始以降で最も高い水準です。

これはかなり重要です。

新築戸建てを買った人でさえ、最初から新築だけを見ていたわけではない。

価格が上がるなかで、中古戸建ても現実的な選択肢として見られるようになっています。

新築か中古かではなく、家族に必要な広さを、どの価格で、どのエリアで確保できるか。

比較の軸が、そこに移ってきています。

新築戸建ては実需の住まい。ただし23区は、限られた層の市場になった

新築戸建ては、資産性を追いかける商品というより、家族の暮らしを支える実需の住まいとして買われています。

ただし、それは「誰でも手が届く」という意味ではありません。

特に東京23区では、平均購入価格8,287万円、平均世帯年収1,301万円、平均自己資金994万円、平均ローン借入総額6,822万円。自己資金を2,000万円以上入れている人も19.5%います。

首都圏全体では「ローンで届かせる市場」。東京23区では「大きなローンに、厚い自己資金も乗せる市場」。

同じ新築戸建てでも、23区とそれ以外では、買える人の条件がかなり違ってきています。

出典:2025年首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査(株式会社リクルート)

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