容疑者の息子・和真(#松村北斗)と被害者の娘・美令(#今田美桜)、二人の関係性が形作られていく重要シーンの舞台裏とは?
喫茶店、隅田川、愛知・常滑──撮影現場の空気を切り取った貴重なメイキング写真と合わせて“禁断のバディ”誕生の瞬間に迫るレポートをチェック。

喫茶店にて:
和真と美令が父親との思い出を語るシーン**
本作の撮影は、2025年12月から2026年1月にかけて約2カ月間にわたり行われ、12月24日には都内の喫茶店にて、和真と美令が互いの父親との思い出を語る重要なシーンを撮影。
本作が初共演となる松村さんと今田さんが向かい合ってセリフを交わすのはこの日が初めてとなった。
本番前の段取りでは今田さんから「目線をどこに向けるか」、松村さんからは「この時点でどこまで情報を知っているのか」といった具体的な質問が岸監督に投げかけられ、一つひとつ丁寧に認識をすり合わせていく。テストを重ねるごとに二人の芝居からは“セリフらしさ”が削がれ、父を失った者、父が容疑者となった者としての喪失や憔悴が静かに、しかし確かな熱をもって立ち上がっていった。
なかでも印象的だったのは、岸監督の演出を受けた松村が感極まるタイミングを早めた瞬間。フラットな芝居のなかに不意に言葉に詰まる繊細な揺らぎが加わり、観る者の感情を揺さぶるシーンへと昇華。岸監督もそのテイクに即座にOKを出し、作品の深い余韻を予感させる一夜となった。

隅田川にて:
和真と美令が初めて出会うシーン**
年明けには隅田川で和真と美令が出会うシーンを撮影。亡き父が最後に立ち寄った場所を訪れた美令が偶然出会った和真を呼び止める、物語が大きく動き出す重要な場面。
ここでは美令の芯の強さをにじませる今田のまなざしと、彼女の言葉を受け止める松村の繊細な“受け”の芝居が重なり、禁断のバディが結成される瞬間を鮮やかに体現。二人の距離感や視線の動き、日光や影の入り方に至るまで、岸監督とスタッフ陣が細やかに調整を重ねながら緊張感のあるシーンが作り上げられていった。

愛知・常滑にて:
和真と美令が真実を求めて訪ね歩くシーン**
撮影終盤には愛知県常滑市でのロケを敢行。和真と美令が手がかりを求めて常滑市内を訪ね歩くシーンでは、岸監督ならではのアプローチとして実際に現地で暮らす人々が出演。ドキュメンタリー出身の岸監督らしく、その土地に流れる空気やそこに生きる人々の自然な存在感を物語に刻み込んだ。演技経験のない市民たちの佇まいに、松村さんと今田さんが思わず「すごい……」と目を丸くする一幕もあったという。
うどん屋で二人が食事をするシーンでは、段取りのなかで「和真が美令に割りばしを渡す」という動きに呆然とする彼女を気遣うワンアクションが加えられるなど、和真と美令の結束を感じさせる細やかな演出も。ミステリーとしての緊張感の中に、傷ついた者同士が少しずつ心を通わせていく繊細な人間ドラマが息づいている。

約2カ月に及ぶ撮影は愛知ロケの最終日に松村さんと今田さんが万感のクランクアップを迎え、無事に完走。
解決したはずの殺人事件の先に隠された衝撃の真実。そして、容疑者の息子と被害者の娘という決して交わるはずのない二人が辿り着く運命とは?
東野ミステリーの新たなる最高傑作を、岸善幸監督が繊細かつ重厚に映し出す──松村北斗さん✕今田美桜さんが初共演で魅せた圧巻の化学反応にもぜひご注目。





